まず、スパナによるトルクを計算します。
トルク T は、力 F と距離 r の積で求められます。 T=147.1 N×0.18 m=26.478 Nm 次に、ねじを締め付ける際のトルクと軸力の関係式を使用します。
T=K×F×d ここで、
トルク係数 K は、摩擦係数 μ とナット座面の摩擦半径から求められます。 一般的に、トルク係数は以下の式で近似できます。 K=2ddp(1−μ tanα secβtanα+μ secβ)+0.5μcddw ここで、dp はピッチ径、d は呼び径、α はねじのリード角、β はねじ山の角度、μ はねじ面の摩擦係数、μc は座面の摩擦係数、dw は座面摩擦半径です。 ただし、今回の問題ではより簡略化した以下の式でトルク係数を計算します。
K=2πP+2μsdm+2μcdc ここで、P はねじのピッチ、dm は有効径、μs はねじの摩擦係数、μc は座面の摩擦係数、dc は座面の有効径です。 しかし、問題文に「まさつ係数はすべて0.15」とあるため、
K=2πP+20.15dm+2d0.15×1.45d K=2πP+20.15dm+20.15×1.45 M12のねじの場合、ピッチ P = 1.75mm、有効径 dm = 10.863mmです。 K=2π0.00175+20.15×0.010863+20.15×1.45 K=0.0002785+0.0008147+0.10875≈0.10984 上記のKの値を用いて軸力Fを計算します。
F=K×dT=0.10984×0.01226.478=20088.4 N 最後に、引張応力 σ を計算します。 σ=AF ここで、A はボルトの有効断面積です。 M12のボルトの場合、A≈84.3mm2=84.3×10−6m2です。 σ=84.3×10−620088.4=238297746.144 Pa=238.298 MPa≈238.3 MPa