xy平面において、連立不等式 $x-2y+2 \ge 0$, $2x+y+4 \ge 0$, $3x-y-9 \le 0$ の表す領域をDとする。 (1) 領域Dは3点A, B, Cを頂点とする三角形の内部である。 (2) 不等式 $(x-p)^2 + (y-q)^2 \le r^2$ ($r > 0$) の表す領域をEとする。領域Dに属する点がすべて領域Eに含まれるとき、$r$の最小値を求める。そのときの$p, q$の値を求める。 (3) 点$(x, y)$が領域D内にあるとき、$x^2+y^2-6y = k$とおく。$k$の最大値、最小値と、そのときの$x, y$の値を求める。

幾何学不等式領域三角形最大値最小値
2025/5/15

1. 問題の内容

xy平面において、連立不等式 x2y+20x-2y+2 \ge 0, 2x+y+402x+y+4 \ge 0, 3xy903x-y-9 \le 0 の表す領域をDとする。
(1) 領域Dは3点A, B, Cを頂点とする三角形の内部である。
(2) 不等式 (xp)2+(yq)2r2(x-p)^2 + (y-q)^2 \le r^2 (r>0r > 0) の表す領域をEとする。領域Dに属する点がすべて領域Eに含まれるとき、rrの最小値を求める。そのときのp,qp, qの値を求める。
(3) 点(x,y)(x, y)が領域D内にあるとき、x2+y26y=kx^2+y^2-6y = kとおく。kkの最大値、最小値と、そのときのx,yx, yの値を求める。

2. 解き方の手順

(1) 連立不等式の表す領域Dの頂点を求める。
x2y+2=0x - 2y + 2 = 02x+y+4=02x + y + 4 = 0の交点Aを求める。
連立方程式を解くと、x=2x = -2, y=0y = 0。よってA(-2, 0)。
2x+y+4=02x + y + 4 = 03xy9=03x - y - 9 = 0の交点Bを求める。
連立方程式を解くと、x=1x = 1, y=6y = -6。よってB(1, -6)。
3xy9=03x - y - 9 = 0x2y+2=0x - 2y + 2 = 0の交点Cを求める。
連立方程式を解くと、x=4x = 4, y=3y = 3。よってC(4, 3)。
(2) 領域Dに属する点がすべて領域Eに含まれるとき、rrは領域Dの各頂点と円の中心(p,q)(p,q)との距離の最大値よりも大きい必要がある。
領域Dは三角形ABCであるから、(xp)2+(yq)2=r2(x-p)^2 + (y-q)^2 = r^2が三角形ABCの外接円となる時、rrは最小となる。しかし、円の中心座標も指定されているため、三角形ABCの内接円を考える。つまり、三角形ABCの重心が円の中心となる。
各辺からの距離が等しいときにrrが最小となる。
三角形ABCの重心をGとする。
Gの座標はp=2+1+43=1p = \frac{-2+1+4}{3} = 1, q=06+33=1q = \frac{0-6+3}{3} = -1
つまり、(p,q)=(1,1)(p, q) = (1, -1)
重心Gと各頂点との距離を求める。
GA=(1(2))2+(10)2=32+(1)2=10GA = \sqrt{(1 - (-2))^2 + (-1 - 0)^2} = \sqrt{3^2 + (-1)^2} = \sqrt{10}
GB=(11)2+(1(6))2=02+52=5GB = \sqrt{(1 - 1)^2 + (-1 - (-6))^2} = \sqrt{0^2 + 5^2} = 5
GC=(14)2+(13)2=(3)2+(4)2=9+16=5GC = \sqrt{(1 - 4)^2 + (-1 - 3)^2} = \sqrt{(-3)^2 + (-4)^2} = \sqrt{9 + 16} = 5
GA>GB=GCGA > GB=GCより、rrの最小値は10\sqrt{10}ではない。
直線と点の距離の公式を用いる。
x2y+2=0x - 2y + 2 = 0と点(1,1)(1, -1)の距離は12(1)+212+(2)2=55=5\frac{|1 - 2(-1) + 2|}{\sqrt{1^2 + (-2)^2}} = \frac{5}{\sqrt{5}} = \sqrt{5}
2x+y+4=02x + y + 4 = 0と点(1,1)(1, -1)の距離は2(1)+(1)+422+12=55=5\frac{|2(1) + (-1) + 4|}{\sqrt{2^2 + 1^2}} = \frac{5}{\sqrt{5}} = \sqrt{5}
3xy9=03x - y - 9 = 0と点(1,1)(1, -1)の距離は3(1)(1)932+(1)2=510=102\frac{|3(1) - (-1) - 9|}{\sqrt{3^2 + (-1)^2}} = \frac{5}{\sqrt{10}} = \frac{\sqrt{10}}{2}
3つの直線との距離の最大値が5\sqrt{5}なので、r=5r = \sqrt{5}
(3) x2+y26y=kx^2+y^2-6y = kを変形すると、
x2+(y3)2=k+9x^2+(y-3)^2 = k+9。これは中心(0, 3), 半径k+9\sqrt{k+9}の円を表す。
kkが最大となるとき、円と領域Dが接する場合である。
また、kkが最小となるとき、円と領域Dが接する場合である。

3. 最終的な答え

(1) A(-2, 0), B(1, -6), C(4, 3)
(2) rrの最小値は5\sqrt{5}であり、p=1p = 1, q=1q = -1
(3) x2+(y3)2=k+9x^2 + (y-3)^2 = k+9について、kkが最大となるのは、点(4, 3)を通るときで、
42+(33)2=k+94^2 + (3-3)^2 = k+9より、16=k+916 = k+9, k=7k = 7。このときx=4x=4, y=3y=3
kkが最小となるのは、点(-2, 0)を通るときで、
(2)2+(03)2=k+9(-2)^2 + (0-3)^2 = k+9より、4+9=k+94 + 9 = k+9, k=4k=4。このときx=2x=-2, y=0y=0
よって、kkx=4x=4, y=3y=3のとき最大値7をとり、x=2x=-2, y=0y=0のとき最小値4をとる。

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