数列 $\{\frac{r^{n+1}-1}{r^n+2}\}$ の極限を調べる問題です。ただし、$r \neq -1$ とします。

解析学数列極限場合分け収束発散
2025/5/17

1. 問題の内容

数列 {rn+11rn+2}\{\frac{r^{n+1}-1}{r^n+2}\} の極限を調べる問題です。ただし、r1r \neq -1 とします。

2. 解き方の手順

rr の値によって場合分けをして考えます。
(1) r<1|r| < 1 のとき:
nn \to \inftyrn0r^n \to 0 なので、
\lim_{n \to \infty} \frac{r^{n+1}-1}{r^n+2} = \frac{0-1}{0+2} = -\frac{1}{2}
(2) r=1r = 1 のとき:
\lim_{n \to \infty} \frac{r^{n+1}-1}{r^n+2} = \lim_{n \to \infty} \frac{1^{n+1}-1}{1^n+2} = \frac{1-1}{1+2} = \frac{0}{3} = 0
(3) r>1r > 1 のとき:
分子と分母を rnr^n で割ると、
\lim_{n \to \infty} \frac{r^{n+1}-1}{r^n+2} = \lim_{n \to \infty} \frac{r - \frac{1}{r^n}}{1 + \frac{2}{r^n}} = \frac{r - 0}{1 + 0} = r
(4) r<1r < -1 のとき:
分子と分母を rnr^n で割ると、
\lim_{n \to \infty} \frac{r^{n+1}-1}{r^n+2} = \lim_{n \to \infty} \frac{r - \frac{1}{r^n}}{1 + \frac{2}{r^n}}
r<1r < -1 より、rnr^n は振動し、1rn\frac{1}{r^n}00 に収束しないため、極限は存在しません。

3. 最終的な答え

(1) r<1|r| < 1 のとき、極限は 12-\frac{1}{2}
(2) r=1r = 1 のとき、極限は 00
(3) r>1r > 1 のとき、極限は rr
(4) r<1r < -1 のとき、極限は存在しない

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