各連立方程式について、係数行列の階数を求め、未知数の数と比較します。
- 階数が未知数の数より小さい場合、非自明解を持ちます。
- 階数が未知数の数と等しい場合、自明解のみを持ちます。
(1)
連立方程式は 2x1+3x2=0 と 4x2=0 です。 この連立方程式の係数行列は
(2034) であり、行列式は 2∗4−3∗0=8=0 なので、階数は2です。未知数の数も2なので、非自明解を持ちません。 (2)
連立方程式は 2x1−3x2=0 と 4x1−6x2=0 です。 2番目の式は1番目の式の2倍なので、独立な方程式は1つのみです。
この連立方程式の係数行列は
(24−3−6) であり、階数は1です。未知数の数は2なので、非自明解を持ちます。
(3)
連立方程式は 2x1−4x2+4x3=0 と 3x1+6x2−7x3=0 です。 この連立方程式の係数行列は
(23−464−7) であり、階数は2です。未知数の数は3なので、非自明解を持ちます。
(4)
連立方程式は x1+2x2+3x3=0, 4x2+5x3=0, 6x3=0 です。 x3=0 が得られ、x2=0、x1=0 が得られます。 この連立方程式の係数行列は
100240356 であり、階数は3です。未知数の数は3なので、非自明解を持ちません。
(5)
連立方程式は x1−x3=0, −2x2+4x3=0, −x1+x2=0 です。 x1=x3、x2=2x3、x1=x2 なので、x3=2x3。したがって x3=0、x1=0、x2=0 です。 この連立方程式の係数行列は
10−10−21−140 であり、行列式は 1∗(−2)∗0+0∗4∗(−1)+(−1)∗0∗1−(−1)∗(−2)∗(−1)−1∗4∗1−0∗0∗0=0+0+0−2−4−0=−6 と計算できます。 ここで誤りがありました。正しくは、x1=x3、x2=2x3 を −x1+x2=0 に代入すると、−x3+2x3=0 より x3=0 が得られます。したがって x1=0、x2=0 です。 したがって階数は3であり、未知数は3つなので非自明解を持ちません。
(6)
連立方程式は x1+3x2=0, x1+2x2+x3=0, −x1+x2−4x3=0 です。 この連立方程式の係数行列は
11−132101−4 であり、行列式は 1∗(2∗(−4)−1∗1)−3∗(1∗(−4)−1∗(−1))+0∗(1∗1−2∗(−1))=1∗(−8−1)−3∗(−4+1)+0=−9−3∗(−3)=−9+9=0 です。したがって階数は3より小さいので、非自明解を持ちます。 (7)
連立方程式は x2+x3+x4=0, x1+x3+x4=0, x1+x2+x4=0, x1+x2+x3=0 です。 x1+x3+x4−(x2+x3+x4)=0 より x1−x2=0 なので x1=x2。 x1+x2+x4−(x1+x2+x3)=0 より x4−x3=0 なので x3=x4。 x2+x3+x4=0 に x1=x2, x3=x4 を代入すると、x1+2x3=0。 x1=−2x3。したがって、x1=x2, x3=x4, x1=−2x3。 x3 を任意の値とすれば、x1,x2,x4 が定まります。 この連立方程式の係数行列は
0111101111011110 であり、行列式は0です。よって非自明解を持ちます。