1つのサイコロを4回投げるとき、出る目の数の和を確率変数 $X$ とします。このとき、確率変数 $X$ の分散を求めます。

確率論・統計学確率変数分散期待値サイコロ独立事象
2025/6/2

1. 問題の内容

1つのサイコロを4回投げるとき、出る目の数の和を確率変数 XX とします。このとき、確率変数 XX の分散を求めます。

2. 解き方の手順

サイコロを1回投げたときの目の数を確率変数 YY とすると、 YY は1から6までの整数値をそれぞれ 1/61/6 の確率でとります。
YY の期待値 E[Y]E[Y]
E[Y]=16(1+2+3+4+5+6)=216=72E[Y] = \frac{1}{6}(1+2+3+4+5+6) = \frac{21}{6} = \frac{7}{2}
YY の2乗の期待値 E[Y2]E[Y^2]
E[Y2]=16(12+22+32+42+52+62)=16(1+4+9+16+25+36)=916E[Y^2] = \frac{1}{6}(1^2+2^2+3^2+4^2+5^2+6^2) = \frac{1}{6}(1+4+9+16+25+36) = \frac{91}{6}
YY の分散 V[Y]V[Y]
V[Y]=E[Y2](E[Y])2=916(72)2=916494=18214712=3512V[Y] = E[Y^2] - (E[Y])^2 = \frac{91}{6} - (\frac{7}{2})^2 = \frac{91}{6} - \frac{49}{4} = \frac{182 - 147}{12} = \frac{35}{12}
XX は4回の試行の結果の和なので、 X=Y1+Y2+Y3+Y4X = Y_1 + Y_2 + Y_3 + Y_4 と表せます。ここで YiY_iii 回目の試行の結果を表します。
XX の分散 V[X]V[X] は、 YiY_i が互いに独立であることから、
V[X]=V[Y1+Y2+Y3+Y4]=V[Y1]+V[Y2]+V[Y3]+V[Y4]V[X] = V[Y_1 + Y_2 + Y_3 + Y_4] = V[Y_1] + V[Y_2] + V[Y_3] + V[Y_4]
全ての ii について V[Yi]=V[Y]=3512V[Y_i] = V[Y] = \frac{35}{12} であるから、
V[X]=4V[Y]=4×3512=353V[X] = 4V[Y] = 4 \times \frac{35}{12} = \frac{35}{3}

3. 最終的な答え

353\frac{35}{3}

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