平面上に点O, A, Bがあり、$OA = 1$, $OB = \sqrt{2}$, $\cos{\angle AOB} = \frac{1}{2\sqrt{2}}$ である。辺ABを1:2に内分する点をPとする。内積 $OA \cdot OB$ の値を求め、$OP$を$\vec{OA}, \vec{OB}$を用いて表す。次に、直線OPに関して点Aと対称な点をQとし、線分AQと直線OPの交点をHとする。$\vec{OQ}$を$\vec{OA}, \vec{OB}$を用いて表す。点Hは直線OP上にあることから、実数$k$を用いて$\vec{OH} = k \vec{OP}$と表される。これより$\vec{AH}$を$\vec{OA}, \vec{OB}$と$k$を用いて表す。

幾何学ベクトル内積対称点平面幾何
2025/6/2
## 解答

1. 問題の内容

平面上に点O, A, Bがあり、OA=1OA = 1, OB=2OB = \sqrt{2}, cosAOB=122\cos{\angle AOB} = \frac{1}{2\sqrt{2}} である。辺ABを1:2に内分する点をPとする。内積 OAOBOA \cdot OB の値を求め、OPOPOA,OB\vec{OA}, \vec{OB}を用いて表す。次に、直線OPに関して点Aと対称な点をQとし、線分AQと直線OPの交点をHとする。OQ\vec{OQ}OA,OB\vec{OA}, \vec{OB}を用いて表す。点Hは直線OP上にあることから、実数kkを用いてOH=kOP\vec{OH} = k \vec{OP}と表される。これよりAH\vec{AH}OA,OB\vec{OA}, \vec{OB}kkを用いて表す。

2. 解き方の手順

(1) OAOBOA \cdot OB の計算
内積の定義より、
OAOB=OAOBcosAOB=12122=12OA \cdot OB = |OA| \cdot |OB| \cdot \cos{\angle AOB} = 1 \cdot \sqrt{2} \cdot \frac{1}{2\sqrt{2}} = \frac{1}{2}
(2) OPOP の計算
点PはABを1:2に内分する点なので、
OP=2OA+OB1+2=23OA+13OB\vec{OP} = \frac{2\vec{OA} + \vec{OB}}{1+2} = \frac{2}{3}\vec{OA} + \frac{1}{3}\vec{OB}
(3) OQ\vec{OQ} の計算
点Hは線分AQの中点であるから、
OH=OA+OQ2\vec{OH} = \frac{\vec{OA} + \vec{OQ}}{2}
OQ=2OHOA\vec{OQ} = 2\vec{OH} - \vec{OA}
ここで、HはOP上にあるから、実数kkを用いてOH=kOP\vec{OH} = k\vec{OP}と表される。
OQ=2kOPOA\vec{OQ} = 2k\vec{OP} - \vec{OA}
OP=23OA+13OB\vec{OP} = \frac{2}{3}\vec{OA} + \frac{1}{3}\vec{OB}を代入して
OQ=2k(23OA+13OB)OA=(43k1)OA+23kOB\vec{OQ} = 2k(\frac{2}{3}\vec{OA} + \frac{1}{3}\vec{OB}) - \vec{OA} = (\frac{4}{3}k - 1)\vec{OA} + \frac{2}{3}k \vec{OB}
また、QはAとOPに関して対称な点なので、AQはOPと直交する。したがって、AQOP=0\vec{AQ} \cdot \vec{OP} = 0
AQ=OQOA=(43k2)OA+23kOB\vec{AQ} = \vec{OQ} - \vec{OA} = (\frac{4}{3}k - 2)\vec{OA} + \frac{2}{3}k \vec{OB}
AQOP=((43k2)OA+23kOB)(23OA+13OB)=0\vec{AQ} \cdot \vec{OP} = ((\frac{4}{3}k - 2)\vec{OA} + \frac{2}{3}k \vec{OB}) \cdot (\frac{2}{3}\vec{OA} + \frac{1}{3}\vec{OB}) = 0
23(43k2)OA2+(49k49+29k)(OAOB)+29kOB2=0\frac{2}{3}(\frac{4}{3}k - 2)|\vec{OA}|^2 + (\frac{4}{9}k - \frac{4}{9} + \frac{2}{9}k)(\vec{OA} \cdot \vec{OB}) + \frac{2}{9}k |\vec{OB}|^2 = 0
23(43k2)+(69k49)12+29k(2)=0\frac{2}{3}(\frac{4}{3}k - 2) + (\frac{6}{9}k - \frac{4}{9})\frac{1}{2} + \frac{2}{9}k(2) = 0
89k43+39k29+49k=0\frac{8}{9}k - \frac{4}{3} + \frac{3}{9}k - \frac{2}{9} + \frac{4}{9}k = 0
159k=149\frac{15}{9}k = \frac{14}{9}
k=1415k = \frac{14}{15}
(4) AH\vec{AH} の計算
AH=OHOA=kOPOA=k(23OA+13OB)OA=(23k1)OA+13kOB\vec{AH} = \vec{OH} - \vec{OA} = k\vec{OP} - \vec{OA} = k(\frac{2}{3}\vec{OA} + \frac{1}{3}\vec{OB}) - \vec{OA} = (\frac{2}{3}k - 1)\vec{OA} + \frac{1}{3}k \vec{OB}
k=1415k = \frac{14}{15}を代入して
AH=(2314151)OA+131415OB=(28451)OA+1445OB=1745OA+1445OB\vec{AH} = (\frac{2}{3} \cdot \frac{14}{15} - 1)\vec{OA} + \frac{1}{3}\cdot \frac{14}{15} \vec{OB} = (\frac{28}{45} - 1)\vec{OA} + \frac{14}{45}\vec{OB} = -\frac{17}{45} \vec{OA} + \frac{14}{45}\vec{OB}
AH=(1745)OA+(1445)OB\vec{AH} = (\frac{-17}{45})\vec{OA} + (\frac{14}{45}) \vec{OB}
AH=(2k33)OA+k3OB\vec{AH} = (\frac{2k-3}{3}) \vec{OA} + \frac{k}{3} \vec{OB}

3. 最終的な答え

ア: 1
イ: 2
ウ: 2
エ: 3
オ: 1
カ: 3
キ: 2
ク: 2
ケ: 3
コ: 3
サ: 1
シ: 3
AH=(2k33)OA+k3OB\vec{AH} = (\frac{2k-3}{3}) \vec{OA} + \frac{k}{3} \vec{OB}

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