$a$ を実数とする。3辺の長さが $a-1, a, a+1$ となる三角形が存在するとき、以下の問いに答える。 (1) $a$ の値の範囲を求めよ。 (2) この三角形が鈍角三角形となるときの $a$ の値の範囲を求めよ。 (3) $a$ がいくつのとき、1つの内角が $120^\circ$ となるか。 (4) (3)のとき、三角形の外接円の半径を求めよ。

幾何学三角形辺の長さ鈍角三角形余弦定理正弦定理外接円
2025/6/3

1. 問題の内容

aa を実数とする。3辺の長さが a1,a,a+1a-1, a, a+1 となる三角形が存在するとき、以下の問いに答える。
(1) aa の値の範囲を求めよ。
(2) この三角形が鈍角三角形となるときの aa の値の範囲を求めよ。
(3) aa がいくつのとき、1つの内角が 120120^\circ となるか。
(4) (3)のとき、三角形の外接円の半径を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 三角形の成立条件より、
a1+a>a+1a-1 + a > a+1
a1+a+1>aa-1 + a+1 > a
a+a+1>a1a + a+1 > a-1
これらの不等式を解く。
2a1>a+1a>22a - 1 > a+1 \Rightarrow a > 2
2a>aa>02a > a \Rightarrow a > 0
2a+1>a1a>22a + 1 > a-1 \Rightarrow a > -2
また、a1>0a-1 > 0 より a>1a > 1
したがって、a>2a > 2
(2) 鈍角三角形になる条件を考える。
(a+1)2>(a1)2+a2(a+1)^2 > (a-1)^2 + a^2
a2+2a+1>a22a+1+a2a^2 + 2a + 1 > a^2 - 2a + 1 + a^2
a24a<0a^2 - 4a < 0
a(a4)<0a(a-4) < 0
0<a<40 < a < 4
(1) の結果より、2<a<42 < a < 4
(3) 1つの内角が 120120^\circ のとき、余弦定理を用いる。
(a+1)2=(a1)2+a22(a1)acos120(a+1)^2 = (a-1)^2 + a^2 - 2(a-1)a \cos 120^\circ
a2+2a+1=a22a+1+a2+(a1)aa^2 + 2a + 1 = a^2 - 2a + 1 + a^2 + (a-1)a
a2+2a+1=a22a+1+a2+a2aa^2 + 2a + 1 = a^2 - 2a + 1 + a^2 + a^2 - a
0=2a25a0 = 2a^2 - 5a
a(2a5)=0a(2a-5) = 0
a=0a = 0 または a=52a = \frac{5}{2}
a>2a > 2 より a=52a = \frac{5}{2}
(4) a=52a = \frac{5}{2} のとき、3辺の長さは 32,52,72\frac{3}{2}, \frac{5}{2}, \frac{7}{2}
正弦定理より、72sin120=2R\frac{\frac{7}{2}}{\sin 120^\circ} = 2R
R=74sin120=74×32=723=736R = \frac{7}{4\sin 120^\circ} = \frac{7}{4 \times \frac{\sqrt{3}}{2}} = \frac{7}{2\sqrt{3}} = \frac{7\sqrt{3}}{6}

3. 最終的な答え

(1) a>2a > 2
(2) 2<a<42 < a < 4
(3) a=52a = \frac{5}{2}
(4) 736\frac{7\sqrt{3}}{6}

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