まず、ベクトル場 A=(Ax,Ay,Az) の回転(ローテーション)rotA を計算します。回転は次のように定義されます。 rotA=(∂y∂Az−∂z∂Ay,∂z∂Ax−∂x∂Az,∂x∂Ay−∂y∂Ax) 次に、rotA の発散(ダイバージェンス)div(rotA) を計算します。発散は次のように定義されます。 divV=∂x∂Vx+∂y∂Vy+∂z∂Vz ここで、V=rotA とおくと、 div(rotA)=∂x∂(∂y∂Az−∂z∂Ay)+∂y∂(∂z∂Ax−∂x∂Az)+∂z∂(∂x∂Ay−∂y∂Ax) 偏微分の順序を交換すると(A が十分に滑らかな場合)、 div(rotA)=∂x∂y∂2Az−∂x∂z∂2Ay+∂y∂z∂2Ax−∂y∂x∂2Az+∂z∂x∂2Ay−∂z∂y∂2Ax これは、
div(rotA)=(∂x∂y∂2Az−∂y∂x∂2Az)+(−∂x∂z∂2Ay+∂z∂x∂2Ay)+(∂y∂z∂2Ax−∂z∂y∂2Ax) となります。括弧の中の各項は、偏微分の順序を交換したものであるため、互いに打ち消し合い、
div(rotA)=0 となります。