複素数 $z_n = \left(\frac{\sqrt{3}-1}{\sqrt{2}} + \frac{\sqrt{3}+1}{\sqrt{2}}i\right)^n$ (n = 1, 2, 3, ...) について、以下の問いに答えます。 (1) $|z_1|$ を求めます。 (2) $|z_2|$ と $\arg z_2$ を求めます。 (3) $z_n$ の実部 $x_n$ を $n$ の式で表します。

代数学複素数絶対値偏角ド・モアブルの定理
2025/6/3
はい、承知いたしました。問題を解いて回答します。

1. 問題の内容

複素数 zn=(312+3+12i)nz_n = \left(\frac{\sqrt{3}-1}{\sqrt{2}} + \frac{\sqrt{3}+1}{\sqrt{2}}i\right)^n (n = 1, 2, 3, ...) について、以下の問いに答えます。
(1) z1|z_1| を求めます。
(2) z2|z_2|argz2\arg z_2 を求めます。
(3) znz_n の実部 xnx_nnn の式で表します。

2. 解き方の手順

まず、z=312+3+12iz = \frac{\sqrt{3}-1}{\sqrt{2}} + \frac{\sqrt{3}+1}{\sqrt{2}}i とおきます。
(1) z1=z|z_1| = |z| ですから、zz の絶対値を計算します。
z=(312)2+(3+12)2|z| = \sqrt{\left(\frac{\sqrt{3}-1}{\sqrt{2}}\right)^2 + \left(\frac{\sqrt{3}+1}{\sqrt{2}}\right)^2}
=323+12+3+23+12= \sqrt{\frac{3 - 2\sqrt{3} + 1}{2} + \frac{3 + 2\sqrt{3} + 1}{2}}
=423+4+232=82=4=2= \sqrt{\frac{4 - 2\sqrt{3} + 4 + 2\sqrt{3}}{2}} = \sqrt{\frac{8}{2}} = \sqrt{4} = 2
したがって、z1=2|z_1| = 2 です。
(2) z2=z2=z2=22=4|z_2| = |z^2| = |z|^2 = 2^2 = 4
次に、zz の偏角 θ\theta を求めます。
cosθ=3122\cos \theta = \frac{\sqrt{3}-1}{2\sqrt{2}}, sinθ=3+122\sin \theta = \frac{\sqrt{3}+1}{2\sqrt{2}}
θ=arctan(3+131)=arctan((3+1)231)=arctan(3+23+12)=arctan(4+232)=arctan(2+3)=5π12\theta = \arctan \left(\frac{\sqrt{3}+1}{\sqrt{3}-1}\right) = \arctan \left(\frac{(\sqrt{3}+1)^2}{3-1}\right) = \arctan \left(\frac{3 + 2\sqrt{3} + 1}{2}\right) = \arctan \left(\frac{4 + 2\sqrt{3}}{2}\right) = \arctan (2+\sqrt{3}) = \frac{5\pi}{12}
したがって、argz2=arg(z2)=2argz=25π12=5π6\arg z_2 = \arg (z^2) = 2 \arg z = 2 \cdot \frac{5\pi}{12} = \frac{5\pi}{6}
(3) zn=zn=(2(cos5π12+isin5π12))n=2n(cos5nπ12+isin5nπ12)z_n = z^n = \left(2\left(\cos \frac{5\pi}{12} + i\sin \frac{5\pi}{12}\right)\right)^n = 2^n\left(\cos \frac{5n\pi}{12} + i\sin \frac{5n\pi}{12}\right)
znz_n の実部 xnx_n は、xn=2ncos5nπ12x_n = 2^n \cos \frac{5n\pi}{12}

3. 最終的な答え

(1) z1=2|z_1| = 2
(2) z2=4|z_2| = 4, argz2=56π\arg z_2 = \frac{5}{6}\pi
(3) xn=2ncos5n12πx_n = 2^n \cos \frac{5n}{12}\pi

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