数千枚の答案を採点した。信頼度95%で、誤差2点以内で平均点を推定したい。従来の経験から点数の標準偏差は15点としてよい。少なくとも何枚以上の答案を抜き出して調べればよいか。

確率論・統計学統計的推定信頼区間標本サイズ標準偏差
2025/6/3

1. 問題の内容

数千枚の答案を採点した。信頼度95%で、誤差2点以内で平均点を推定したい。従来の経験から点数の標準偏差は15点としてよい。少なくとも何枚以上の答案を抜き出して調べればよいか。

2. 解き方の手順

母集団の標準偏差 σ\sigma が既知の場合、標本平均の信頼区間は次のように表されます。
xˉ±zα/2σn\bar{x} \pm z_{\alpha/2} \frac{\sigma}{\sqrt{n}}
ここで、
xˉ\bar{x}は標本平均
zα/2z_{\alpha/2}は信頼係数
σ\sigmaは母集団の標準偏差
nnは標本サイズ
信頼度95%の場合、zα/2z_{\alpha/2}は1.96です。
誤差(許容誤差)は、E=zα/2σnE = z_{\alpha/2} \frac{\sigma}{\sqrt{n}} で表されます。
問題では、誤差を2点以内にしたいので、E=2E = 2 です。
標準偏差は σ=15\sigma = 15 です。
求めるのは標本サイズ nn なので、上記の式を nn について解きます。
E=zα/2σnE = z_{\alpha/2} \frac{\sigma}{\sqrt{n}}
2=1.9615n2 = 1.96 \frac{15}{\sqrt{n}}
n=1.96×152\sqrt{n} = \frac{1.96 \times 15}{2}
n=14.7\sqrt{n} = 14.7
n=(14.7)2n = (14.7)^2
n=216.09n = 216.09
標本サイズは整数でなければならないので、切り上げて n=217n = 217 とします。

3. 最終的な答え

少なくとも217枚以上の答案を抜き出して調べればよい。

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