(1) f′(0) を求める。 f′(0) は定義より、以下の式で計算できます。 f′(0)=limh→0hf(0+h)−f(0) f(0)=0 なので、 f′(0)=limh→0hf(h)=limh→0h3h+h2cosh1=limh→0(31+hcosh1) ここで、−∣h∣≤hcosh1≤∣h∣ であり、limh→0∣h∣=0 なので、limh→0hcosh1=0 となります。 したがって、f′(0)=31 (2) f′(x) は x=0 で連続ではないことを証明する。 まず、x=0 における f′(x) を求めます。 f′(x)=dxd(3x+x2cosx1)=31+2xcosx1+x2(−sinx1)(−x21)=31+2xcosx1+sinx1 $f'(x) = \begin{cases}
\frac{1}{3} + 2x \cos{\frac{1}{x}} + \sin{\frac{1}{x}}, & x \neq 0 \\
\frac{1}{3}, & x = 0
\end{cases}$
f′(x) が x=0 で連続であるためには、limx→0f′(x)=f′(0)=31 となる必要があります。 しかし、limx→0f′(x)=limx→0(31+2xcosx1+sinx1) において、limx→02xcosx1=0 ですが、limx→0sinx1 は存在しません。したがって、limx→0f′(x) は存在しないため、f′(x) は x=0 で連続ではありません。 (3) 任意の δ>0 に対して、f(x) は (0,δ) で単調増加ではないことを証明する。 f(x) が (0,δ) で単調増加であるためには、x∈(0,δ) に対して f′(x)≥0 である必要があります。 f′(x)=31+2xcosx1+sinx1 でしたので、これが常に非負であるか検討します。 xn=2nπ−2π1 とすると、 sin(xn1)=sin(2nπ−2π)=−1. f′(xn)=31+2nπ−2π2cos(2nπ−2π)−1=31+0−1=−32. したがって、f′(xn)<0 となります。 任意の δ>0 に対して、n を十分大きく取れば、xn=2nπ−2π1<δ となるので、(0,δ) 内に f′(x)<0 となる x が存在します。したがって、f(x) は (0,δ) で単調増加ではありません。