$0 \leq x < 2\pi$ のとき、不等式 $\cos x \leq \sqrt{3} \sin x$ を解く。

解析学三角関数不等式三角不等式tan xcos xsin x
2025/6/5

1. 問題の内容

0x<2π0 \leq x < 2\pi のとき、不等式 cosx3sinx\cos x \leq \sqrt{3} \sin x を解く。

2. 解き方の手順

まず、不等式の両辺を cosx\cos x で割ることを考えますが、cosx\cos x の符号によって不等号の向きが変わるので注意が必要です。そこで、まず cosx=0\cos x = 0 となる場合を考えます。cosx=0\cos x = 0 となるのは x=π2,3π2x = \frac{\pi}{2}, \frac{3\pi}{2} のときです。このとき、不等式は 03sinx0 \leq \sqrt{3} \sin x となり、sinx\sin x はそれぞれ 111-1 なので、x=π2x = \frac{\pi}{2} は不等式を満たし、x=3π2x = \frac{3\pi}{2} は不等式を満たしません。
次に、cosx0\cos x \neq 0 の場合を考えます。cosx\cos x で両辺を割って、sinxcosx=tanx\frac{\sin x}{\cos x} = \tan x を使うことを考えます。
cosx>0\cos x > 0 のとき、不等式は tanx13\tan x \geq \frac{1}{\sqrt{3}} となります。
cosx<0\cos x < 0 のとき、不等式は tanx13\tan x \leq \frac{1}{\sqrt{3}} となります。
tanx=13\tan x = \frac{1}{\sqrt{3}} となるのは x=π6x = \frac{\pi}{6} のときです。
0x<2π0 \leq x < 2\pi において、tanx\tan x の周期は π\pi であるため、tanx=13\tan x = \frac{1}{\sqrt{3}} となるのは x=π6x = \frac{\pi}{6}x=π6+π=7π6x = \frac{\pi}{6} + \pi = \frac{7\pi}{6} のときです。
cosx>0\cos x > 0 となるのは 0x<π20 \leq x < \frac{\pi}{2}3π2<x<2π\frac{3\pi}{2} < x < 2\pi のときです。
この範囲で tanx13\tan x \geq \frac{1}{\sqrt{3}} となるのは、π6x<π2\frac{\pi}{6} \leq x < \frac{\pi}{2}3π2<x<2π\frac{3\pi}{2} < x < 2\pi において存在しない。
よって、π6x<π2\frac{\pi}{6} \leq x < \frac{\pi}{2}
cosx<0\cos x < 0 となるのは π2<x<3π2\frac{\pi}{2} < x < \frac{3\pi}{2} のときです。
この範囲で tanx13\tan x \leq \frac{1}{\sqrt{3}} となるのは、π2<x7π6\frac{\pi}{2} < x \leq \frac{7\pi}{6} のときです。
以上より、解は π6x7π6\frac{\pi}{6} \leq x \leq \frac{7\pi}{6} となります。

3. 最終的な答え

π6x7π6\frac{\pi}{6} \leq x \leq \frac{7\pi}{6}

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