関数 $y = (x^2 + x + 1)e^x$ の $n$ 次導関数を求め、与えられた形式 $\{Ax^B + Cx + (Dn^E + 1)\}e^F$ に当てはまる $A, B, C, D, E, F$ を求める問題です。

解析学微分ライプニッツの公式導関数指数関数多項式
2025/6/4

1. 問題の内容

関数 y=(x2+x+1)exy = (x^2 + x + 1)e^xnn 次導関数を求め、与えられた形式 {AxB+Cx+(DnE+1)}eF\{Ax^B + Cx + (Dn^E + 1)\}e^F に当てはまる A,B,C,D,E,FA, B, C, D, E, F を求める問題です。

2. 解き方の手順

ライプニッツの公式を利用します。ライプニッツの公式とは、2つの関数 u(x)u(x)v(x)v(x) の積の nn 次導関数を求める公式で、以下の通りです。
(uv)(n)=k=0nnCku(nk)v(k)(uv)^{(n)} = \sum_{k=0}^{n} {}_n C_k u^{(n-k)} v^{(k)}
ここで、nCk=n!k!(nk)!{}_n C_k = \frac{n!}{k!(n-k)!} は二項係数です。
y=(x2+x+1)exy = (x^2 + x + 1)e^x に対して、u=x2+x+1u = x^2 + x + 1, v=exv = e^x とおきます。
v=exv = e^x の導関数は何度微分しても exe^x なので、v(k)=exv^{(k)} = e^x となります。
次に、uu の導関数を計算します。
u=2x+1u' = 2x + 1
u=2u'' = 2
u=0u''' = 0
u(k)=0(k3)u^{(k)} = 0 \quad (k \ge 3)
ライプニッツの公式を用いると、
y(n)=k=0nnCku(nk)v(k)=k=0nnCku(nk)exy^{(n)} = \sum_{k=0}^{n} {}_n C_k u^{(n-k)} v^{(k)} = \sum_{k=0}^{n} {}_n C_k u^{(n-k)} e^x
nk3n-k \ge 3 のとき、u(nk)=0u^{(n-k)} = 0 なので、実質的に kn2k \ge n-2 の項だけを考えれば良いです。
y(n)=nCnuex+nCn1uex+nCn2uexy^{(n)} = {}_n C_n u e^x + {}_n C_{n-1} u' e^x + {}_n C_{n-2} u'' e^x
=(x2+x+1)ex+n(2x+1)ex+n(n1)22ex= (x^2 + x + 1) e^x + n(2x + 1) e^x + \frac{n(n-1)}{2} \cdot 2 e^x
=(x2+x+1+2nx+n+n2n)ex= (x^2 + x + 1 + 2nx + n + n^2 - n) e^x
=(x2+x+1+2nx+n2)ex= (x^2 + x + 1 + 2nx + n^2) e^x
=(x2+(2n+1)x+(n2+1))ex= (x^2 + (2n+1)x + (n^2+1)) e^x
これを {AxB+Cx+(DnE+1)}eF\{Ax^B + Cx + (Dn^E + 1)\}e^F の形に合わせると、
A=1,B=2,C=(2),D=1,E=2,F=1A = 1, B = 2, C = (2), D = 1, E = 2, F = 1

3. 最終的な答え

A: 1
B: 2
C: 2n+1
D: 1
E: 2
F: 1

「解析学」の関連問題

関数 $f(x, y) = \log(x^2 + y^2 + 1)$ の停留点を求め、それらの停留点が極大か極小かを判定する。

多変数関数停留点極値ヘッセ行列
2025/6/6

次の関数の増減と極値を調べ、グラフの概形を描く問題です。 (1) $y = x^{1/x}$ (2) $y = x \log x$

関数の増減極値対数関数微分
2025/6/6

関数 $y = x^{\frac{1}{x}}$ の増減と極値を調べ、グラフの概形を描く問題です。

関数の増減極値対数微分法グラフの概形微分
2025/6/6

与えられた2変数関数 $f(x,y)$ の停留点を求め、それぞれの停留点が極大点か極小点かを判定する。 (1) $f(x,y) = x^2 - 4x + y^2 - 6y + 13$ (2) $f(x...

多変数関数偏微分停留点極大点極小点ヘッセ行列
2025/6/6

次の極限を求めます。 $\lim_{n \to \infty} (1 - \frac{1}{n^2})^n$

極限指数関数対数関数テイラー展開マクローリン展開
2025/6/6

与えられた問題は、極限 $\lim_{x \to \infty} x \sin(\frac{1}{x})$ を計算することです。

極限三角関数置換
2025/6/6

次の極限を求めます。 $\lim_{n \to \infty} \left(1 - \frac{1}{n+1}\right)^n$

極限数列指数関数e
2025/6/6

$\lim_{n \to \infty} n \sin \frac{\pi}{n}$ の値を求めます。

極限三角関数ロピタルの定理
2025/6/6

与えられた極限を計算する問題です。具体的には、以下の極限を求めます。 $\lim_{n \to \infty} \frac{1}{n^2} \sum_{k=1}^{n} k \sin \frac{k\...

極限リーマン和定積分部分積分
2025/6/6

極限値 $S = \lim_{n \to \infty} \frac{1}{n^5}(1^4 + 2^4 + 3^4 + \dots + n^4)$ を求めよ。

極限級数区分求積法積分
2025/6/6