$x$と$y$を自然数とするとき、「$xy$が3の倍数ならば、$x$または$y$は3の倍数である」という命題が真であることを示す問題。

数論整数の性質倍数対偶証明
2025/6/9

1. 問題の内容

xxyyを自然数とするとき、「xyxyが3の倍数ならば、xxまたはyyは3の倍数である」という命題が真であることを示す問題。

2. 解き方の手順

この命題は直接証明することも可能ですが、ここでは対偶を利用して証明します。
元の命題の対偶は、「xxyyも3の倍数でないならば、xyxyは3の倍数でない」となります。この対偶が真であることを示します。
xxyyが3の倍数でないとき、xxyyはそれぞれ次のように表せます。
x=3m+1x = 3m + 1 または x=3m+2x = 3m + 2 (mは整数)
y=3n+1y = 3n + 1 または y=3n+2y = 3n + 2 (nは整数)
ここで、xxyyの組み合わせをすべて考え、xyxyが3の倍数でないことを示します。
(1) x=3m+1x = 3m + 1 かつ y=3n+1y = 3n + 1 のとき
xy=(3m+1)(3n+1)=9mn+3m+3n+1=3(3mn+m+n)+1xy = (3m + 1)(3n + 1) = 9mn + 3m + 3n + 1 = 3(3mn + m + n) + 1
これは3の倍数ではありません。
(2) x=3m+1x = 3m + 1 かつ y=3n+2y = 3n + 2 のとき
xy=(3m+1)(3n+2)=9mn+6m+3n+2=3(3mn+2m+n)+2xy = (3m + 1)(3n + 2) = 9mn + 6m + 3n + 2 = 3(3mn + 2m + n) + 2
これは3の倍数ではありません。
(3) x=3m+2x = 3m + 2 かつ y=3n+1y = 3n + 1 のとき
xy=(3m+2)(3n+1)=9mn+3m+6n+2=3(3mn+m+2n)+2xy = (3m + 2)(3n + 1) = 9mn + 3m + 6n + 2 = 3(3mn + m + 2n) + 2
これは3の倍数ではありません。
(4) x=3m+2x = 3m + 2 かつ y=3n+2y = 3n + 2 のとき
xy=(3m+2)(3n+2)=9mn+6m+6n+4=9mn+6m+6n+3+1=3(3mn+2m+2n+1)+1xy = (3m + 2)(3n + 2) = 9mn + 6m + 6n + 4 = 9mn + 6m + 6n + 3 + 1 = 3(3mn + 2m + 2n + 1) + 1
これは3の倍数ではありません。
したがって、xxyyも3の倍数でないとき、xyxyは3の倍数ではありません。これは対偶が真であることを示しています。対偶が真であるとき、元の命題も真です。

3. 最終的な答え

xxyy を自然数とするとき、xyxyが3の倍数ならば、xxまたはyyは3の倍数である。 (真)

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