(1) ベクトル $\vec{a}=(1, 2)$, $\vec{b}=(-2, 3)$, $\vec{c}=(-11, 6)$ について、 (i) $\vec{c} = m\vec{a} + n\vec{b}$ となる $m$ と $n$ を求める。 (ii) $(\vec{a}+t\vec{b}) // \vec{c}$ となる $t$ を求める。 (2) 一辺の長さが2の正六角形ABCDEFにおいて、対角線AD, BE, CFの交点をOとする。 (i) $\vec{OA} \cdot \vec{OB}$ を求める。 (ii) 正六角形ABCDEFの内部の点Pが $\vec{PB}+2\vec{PD}+3\vec{PF} = \vec{0}$ を満たすとき、$\vec{OP}$ を $\vec{OA}$ と $\vec{OB}$ で表し、$|\vec{OP}|$ を求める。

幾何学ベクトル内積正六角形
2025/3/29

1. 問題の内容

(1) ベクトル a=(1,2)\vec{a}=(1, 2), b=(2,3)\vec{b}=(-2, 3), c=(11,6)\vec{c}=(-11, 6) について、
(i) c=ma+nb\vec{c} = m\vec{a} + n\vec{b} となる mmnn を求める。
(ii) (a+tb)//c(\vec{a}+t\vec{b}) // \vec{c} となる tt を求める。
(2) 一辺の長さが2の正六角形ABCDEFにおいて、対角線AD, BE, CFの交点をOとする。
(i) OAOB\vec{OA} \cdot \vec{OB} を求める。
(ii) 正六角形ABCDEFの内部の点Pが PB+2PD+3PF=0\vec{PB}+2\vec{PD}+3\vec{PF} = \vec{0} を満たすとき、OP\vec{OP}OA\vec{OA}OB\vec{OB} で表し、OP|\vec{OP}| を求める。

2. 解き方の手順

(1) (i) c=ma+nb\vec{c} = m\vec{a} + n\vec{b} より、
(11,6)=m(1,2)+n(2,3)=(m2n,2m+3n)(-11, 6) = m(1, 2) + n(-2, 3) = (m-2n, 2m+3n)
よって、
m2n=11m - 2n = -11
2m+3n=62m + 3n = 6
この連立方程式を解く。一つ目の式を2倍すると 2m4n=222m-4n=-22。二つ目の式から引くと7n=287n=28なので、n=4n=4。一つ目の式に代入すると m8=11m-8=-11なので、m=3m=-3
(1) (ii) (a+tb)//c(\vec{a}+t\vec{b}) // \vec{c} より、a+tb=kc\vec{a}+t\vec{b} = k\vec{c}となる実数 kk が存在する。
(1,2)+t(2,3)=(12t,2+3t)=k(11,6)=(11k,6k)(1, 2) + t(-2, 3) = (1-2t, 2+3t) = k(-11, 6) = (-11k, 6k)
よって、
12t=11k1 - 2t = -11k
2+3t=6k2 + 3t = 6k
上の式を3倍、下の式を2倍して足すと、
36t+4+6t=33k+12k3 - 6t + 4 + 6t = -33k + 12k
7=21k7 = -21k
k=13k = -\frac{1}{3}
2+3t=6(13)=22 + 3t = 6(-\frac{1}{3}) = -2
3t=43t = -4
t=43t = -\frac{4}{3}
(2) (i) 正六角形の一辺の長さは2なので、OA=OB=2|\vec{OA}| = |\vec{OB}| = 2。また、AOB=2π6=π3=60\angle AOB = \frac{2\pi}{6} = \frac{\pi}{3} = 60^\circ
OAOB=OAOBcosAOB=22cos60=412=2\vec{OA} \cdot \vec{OB} = |\vec{OA}||\vec{OB}|\cos{\angle AOB} = 2 \cdot 2 \cdot \cos{60^\circ} = 4 \cdot \frac{1}{2} = 2
(2) (ii) PB+2PD+3PF=0\vec{PB}+2\vec{PD}+3\vec{PF} = \vec{0}OP\vec{OP} で表す。
OBOP+2(ODOP)+3(OFOP)=0\vec{OB}-\vec{OP}+2(\vec{OD}-\vec{OP})+3(\vec{OF}-\vec{OP}) = \vec{0}
OB+2OD+3OF6OP=0\vec{OB} + 2\vec{OD} + 3\vec{OF} - 6\vec{OP} = \vec{0}
6OP=OB+2OD+3OF6\vec{OP} = \vec{OB} + 2\vec{OD} + 3\vec{OF}
OD=OA\vec{OD} = -\vec{OA}OF=OBOA\vec{OF} = \vec{OB} - \vec{OA}
6OP=OB2OA+3(OBOA)6\vec{OP} = \vec{OB} - 2\vec{OA} + 3(\vec{OB} - \vec{OA})
6OP=4OB5OA6\vec{OP} = 4\vec{OB} - 5\vec{OA}
OP=56OA+46OB=56OA+23OB\vec{OP} = -\frac{5}{6}\vec{OA} + \frac{4}{6}\vec{OB} = -\frac{5}{6}\vec{OA} + \frac{2}{3}\vec{OB}
したがって、OP=56OA+23OB\vec{OP} = -\frac{5}{6}\vec{OA} + \frac{2}{3}\vec{OB} である。
OP=(56,23)=(56,46)\vec{OP} = (-\frac{5}{6}, \frac{2}{3}) = (\frac{-5}{6} , \frac{4}{6})
OP2=(56)2+(23)2=2536+1636=4136|\vec{OP}|^2 = (\frac{-5}{6})^2 + (\frac{2}{3})^2 = \frac{25}{36} + \frac{16}{36} = \frac{41}{36}
OP=416|\vec{OP}| = \frac{\sqrt{41}}{6}

3. 最終的な答え

(1) (i) m=3,n=4m = -3, n = 4
(1) (ii) t=43t = -\frac{4}{3}
(2) (i) OAOB=2\vec{OA} \cdot \vec{OB} = 2
(2) (ii) OP=56OA+23OB\vec{OP} = -\frac{5}{6}\vec{OA} + \frac{2}{3}\vec{OB}
OP=416|\vec{OP}| = \frac{\sqrt{41}}{6}

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