三角形の内部および周上の格子点の個数を求める問題なので、Pickの定理を利用することを考えます。しかし、今回は三角形の内部のみではなく周上の格子点も数える必要があるので、直接数え上げる方が簡単です。
まず、x 座標が k (0≤k≤2n) である直線上にある格子点の個数を考えます。 この直線と三角形の辺との交点の y 座標を求めます。 - 辺 (0,0) - (2n,0) 上: y=0 - 辺 (0,n) - (2n,0) 上: 辺の式は 2nx+ny=1 より y=n−2nnx=n−21x - 辺 (0,0) - (0,n) 上: x=0 x=k 上の格子点の y 座標の範囲は、0≤y≤n−21k です。 したがって、x=k 上にある格子点の個数は、n−21k+1 です。 ただし、格子点の y 座標は整数である必要があります。 k が偶数のとき、n−21k は整数なので、格子点の個数は n−2k+1 です。 k が奇数のとき、n−21k は整数ではないので、n−21k の整数部分を考える必要があります。しかし、この場合も、n−2k+1 を計算し、小数点以下を切り捨てたものが格子点の数になります。 したがって、三角形の内部および周上にある格子点の総数は、
∑k=02n(n−2k+1) ここで、この和を計算します。
∑k=02n(n+1−2k)=∑k=02n(n+1)−21∑k=02nk =(n+1)(2n+1)−21⋅22n(2n+1) =(n+1)(2n+1)−2n(2n+1) =22(n+1)(2n+1)−n(2n+1) =2(2n+2−n)(2n+1) =2(n+2)(2n+1) =22n2+n+4n+2 =22n2+5n+2 =n2+25n+1 しかし、これは整数ではありません。
k=0 から 2n まで、整数である格子点の y の個数を足し合わせる必要があるため、 ∑k=02n⌊n−2k⌋+1=∑k=02n(n+1)−2k=∑k=02n(n+1)−21∑k=02nk=(2n+1)(n+1)−2122n(2n+1)=(2n+1)(n+1)−2n(2n+1)=(2n+1)(n+1−2n)=(2n+1)(2n+1)=22n2+5n+2 しかし、これでは整数とならない。
kが偶数のとき、k=2jとおくと、個数は n−j+1 kが奇数のとき、k=2j+1とおくと、個数は n−j ∑j=0n(n−j+1)+∑j=0n−1(n−j)=(n+1)2−2n(n+1)+n2−2n(n−1)=(n+1)2+n2−2n(2n)=(n+1)2+n2−n2=(n+1)2=n2+2n+1 (n+1)(2n+1)−2n(2n+1) x が偶数の場合 (x=2i), 0≤i≤n y の範囲は 0≤y≤n−i なので、格子点の数は n−i+1 個。 x が奇数の場合 (x=2i+1), 0≤i≤n−1 y の範囲は 0≤y≤n−i−21 なので、格子点の数は n−i 個。 ∑i=0n(n−i+1)+∑i=0n−1(n−i)=∑i=0n(n+1)−∑i=0ni+∑i=0n−1n−∑i=0n−1i=(n+1)(n+1)−2n(n+1)+n2−2(n−1)n=n2+2n+1−2n2+n+n2−2n2−n=2n2+2n+1−22n2=n2+2n+1=(n+1)2