楕円 $4x^2 + 9y^2 = 36$ 上の点Pと直線 $4x - 3y = 24$ の距離の最小値を求め、そのときの点Pの座標を求めよ。

はい、承知いたしました。

1. 問題の内容

楕円 $4x^2 + 9y^2 = 36$ 上の点Pと直線 $4x - 3y = 24$ の距離の最小値を求め、そのときの点Pの座標を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、与えられた楕円の式を標準形に変形する。

$4x^2 + 9y^2 = 36$ を両辺36で割ると、

$\frac{x^2}{9} + \frac{y^2}{4} = 1$

これは、楕円 $\frac{x^2}{a^2} + \frac{y^2}{b^2} = 1$ において、$a=3$, $b=2$ であることを意味する。

したがって、楕円上の点Pの座標は、媒介変数 $\theta$ を用いて $(3\cos\theta, 2\sin\theta)$ と表せる。

点P $(3\cos\theta, 2\sin\theta)$ と直線 $4x - 3y - 24 = 0$ との距離 $d$ は、点と直線の距離の公式を用いて

$d = \frac{|4(3\cos\theta) - 3(2\sin\theta) - 24|}{\sqrt{4^2 + (-3)^2}} = \frac{|12\cos\theta - 6\sin\theta - 24|}{5}$

$12\cos\theta - 6\sin\theta$ の最大値と最小値を考える。

$12\cos\theta - 6\sin\theta = A\cos(\theta + \alpha)$ とおくと、

$A = \sqrt{12^2 + (-6)^2} = \sqrt{144 + 36} = \sqrt{180} = 6\sqrt{5}$

よって、$-6\sqrt{5} \le 12\cos\theta - 6\sin\theta \le 6\sqrt{5}$

したがって、

$d = \frac{|12\cos\theta - 6\sin\theta - 24|}{5} \ge \frac{|-6\sqrt{5} - 24|}{5} = \frac{24 + 6\sqrt{5}}{5}$

または

$d = \frac{|12\cos\theta - 6\sin\theta - 24|}{5} \le \frac{|6\sqrt{5} - 24|}{5} = \frac{24 - 6\sqrt{5}}{5}$

$d$ が最小となるのは、 $12\cos\theta - 6\sin\theta = 6\sqrt{5}$ のときである。

$12\cos\theta - 6\sin\theta = 6\sqrt{5}$ を $6\sqrt{5}\cos(\theta + \alpha) = 6\sqrt{5}$ と変形する。ここで、$\cos\alpha = \frac{12}{6\sqrt{5}} = \frac{2}{\sqrt{5}}$ , $\sin\alpha = \frac{6}{6\sqrt{5}} = \frac{1}{\sqrt{5}}$

$\cos(\theta + \alpha) = 1$ から $\theta + \alpha = 0$, $\theta = -\alpha$ が得られる。

$\cos\theta = \cos(-\alpha) = \cos\alpha = \frac{2}{\sqrt{5}}$

$\sin\theta = \sin(-\alpha) = -\sin\alpha = -\frac{1}{\sqrt{5}}$

点Pの座標は $(3\cos\theta, 2\sin\theta) = (\frac{6}{\sqrt{5}}, -\frac{2}{\sqrt{5}})$

3. 最終的な答え

楕円上の点Pと直線の距離の最小値：$\frac{24 - 6\sqrt{5}}{5}$

そのときの点Pの座標：$(\frac{6}{\sqrt{5}}, -\frac{2}{\sqrt{5}})$