(1) 2つの方程式がともに実数解を持つ条件を求める。
まず、ax2−4x+2a=0 が実数解を持つためには、a=0 かつ判別式 D1=(−4)2−4(a)(2a)≥0 が必要である。 16−8a2≥0 2−a2≥0 −2≤a≤2 ただし、a=0 であるから、−2≤a<0 または 0<a≤2 次に、x2−2ax+2a2−2a−3=0 が実数解を持つためには、判別式 D2=(−2a)2−4(1)(2a2−2a−3)≥0 が必要である。 4a2−8a2+8a+12≥0 −4a2+8a+12≥0 a2−2a−3≤0 (a−3)(a+1)≤0 −1≤a≤3 したがって、2つの方程式がともに実数解を持つためには、−2≤a<0 または 0<a≤2 かつ −1≤a≤3 が必要である。 これらをまとめると、−1≤a<0 または 0<a≤2 となる。 (2) 2つの方程式がともに少なくとも1つの正の実数解を持つ条件を求める。
まず、ax2−4x+2a=0 が正の実数解を持つためには、a=0 かつ実数解を持つことが必要である。実数解を持つ条件は(1)より−2≤a<0 または 0<a≤2 である。 解の公式より、x=2a4±16−8a2=a2±4−2a2 である。正の解を持つためには、a>0 かつ 2−4−2a2>0 または a<0 かつ 2+4−2a2<0 が必要である。 a>0 かつ 2>4−2a2 より 4>4−2a2, 2a2>0 より a=0 である。これは 0<a≤2 を満たす。 a<0 かつ 2+4−2a2<0 は 4−2a2<−2 となり、これはありえない。 よって、0<a≤2 次に、x2−2ax+2a2−2a−3=0 が正の実数解を持つためには、実数解を持つことが必要である。実数解を持つ条件は(1)より −1≤a≤3 である。 解の公式より、x=22a±4a2−4(2a2−2a−3)=a±−a2+2a+3 である。 正の解を持つためには、a+−a2+2a+3>0 かつ −1≤a≤3 が必要である。 a+−a2+2a+3>0 は常に成立する(−1≤a≤3の範囲)。解の1つが正であれば良いので、より厳しい条件は a−−a2+2a+3>0 である。 a>−a2+2a+3 a2>−a2+2a+3 2a2−2a−3>0 a=42±4−4(2)(−3)=42±28=21±7 21−7<a<21+7 は不適切。 a<21−7≈−0.82 または a>21+7≈1.82 以上より、0<a≤2 かつ (a<21−7 または a>21+7) かつ −1≤a≤3 を満たす a を求める。 1.82<a≤2=1.414を満たす整数は存在しないので、誤り。 0<a<21−7は存在しないので誤り。 ax2−4x+2a=0について、a>0のとき、解の積は2a/a=2>0より2つの解は同符号。解の和は4/a>0より2つの解はともに正。0<a≤2 x2−2ax+2a2−2a−3=0について、解の積は2a2−2a−3。解の和は2a。少なくとも1つの解が正であれば良い。−1≤a≤3 a=2のとき、x2−4x+8−4−3=x2−4x+1=0,x=2±3となり正解。 0<a≤2 かつ −1≤a≤3で整数であればa=1. x2−4x+2=0,x=2±2。x2−2x+2−2−3=0,x2−2x−3=0,(x−3)(x+1)=0,x=3,−1。少なくとも1つ正解を持つのでa=1。 a=2のとき2x2−4x+4=0,x2−2x+2=0,x=22±4−8なので実数解を持たない。 a=−1のとき−x2−4x−2=0,x2+4x+2=0,x=2−4±16−8=−2±2,x2+2x+2+2−3=0,x2+2x+1=0,(x+1)2=0,x=−1。 少なくとも1つの正解を持つのはa=1のみ。