関数 $f(x) = x^3$ (定義域は実数全体) について、以下の問いに答える。 (1) $f'(a) = 0$ となる点 $a$ を求める。 (2) (1) で求めた点 $a$ において、$f$ が極値をとらないことを示す。

解析学微分極値関数の解析導関数
2025/7/1

1. 問題の内容

関数 f(x)=x3f(x) = x^3 (定義域は実数全体) について、以下の問いに答える。
(1) f(a)=0f'(a) = 0 となる点 aa を求める。
(2) (1) で求めた点 aa において、ff が極値をとらないことを示す。

2. 解き方の手順

(1) まず、f(x)f(x) を微分して、f(x)f'(x) を求める。
f(x)=x3f(x) = x^3 なので、
f(x)=3x2f'(x) = 3x^2
次に、f(a)=0f'(a) = 0 となる aa を求める。
3a2=03a^2 = 0
a2=0a^2 = 0
a=0a = 0
(2) a=0a = 0 において、f(x)f(x) が極値をとらないことを示す。
極値の定義から、a=0a = 0 が極値を持つためには、ある δ>0\delta > 0 が存在して、
x(aδ,a+δ)x \in (a - \delta, a + \delta) かつ xax \neq a であるすべての xx に対して、f(x)<f(a)f(x) < f(a) または f(x)>f(a)f(x) > f(a) が成立する必要がある。
しかし、問題文中のヒントにあるように、任意の δ>0\delta > 0 に対して、xax \neq a, yay \neq a かつ x,y(aδ,a+δ)x, y \in (a - \delta, a + \delta) であって、f(x)<f(a)<f(y)f(x) < f(a) < f(y) となる x,yx, y が存在することを示せばよい。
a=0a = 0 なので、f(a)=f(0)=0f(a) = f(0) = 0 である。
任意の δ>0\delta > 0 を考える。
x=δ/2x = -\delta/2, y=δ/2y = \delta/2 とすると、x,y(δ,δ)x, y \in (-\delta, \delta) かつ x,y0x, y \neq 0 である。
f(x)=f(δ/2)=(δ/2)3=δ3/8<0=f(0)f(x) = f(-\delta/2) = (-\delta/2)^3 = -\delta^3 / 8 < 0 = f(0)
f(y)=f(δ/2)=(δ/2)3=δ3/8>0=f(0)f(y) = f(\delta/2) = (\delta/2)^3 = \delta^3 / 8 > 0 = f(0)
よって、f(x)<f(0)<f(y)f(x) < f(0) < f(y) となる x,yx, y が存在する。
したがって、f(x)f(x)a=0a = 0 で極値をとらない。

3. 最終的な答え

(1) a=0a = 0
(2) a=0a = 0 において、ff は極値をとらない。

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