(1) f が [0,1] で凸関数であることを示す。 凸関数の定義は、任意の x,y∈[0,1] と任意の t∈[0,1] に対して、 f(tx + (1-t)y) \leq tf(x) + (1-t)f(y)
が成り立つことです。
- x=1 または y=1 の場合:例えば x=1 の場合、f(x)=f(1)=1 です。 tx+(1−t)y=t+(1−t)y なので、t+(1−t)y=1 のとき f(tx+(1−t)y)=1 となり、f(tx+(1−t)y)=1≤t⋅1+(1−t)⋅0=t となります。これは t=1のときのみ成立します。 t+(1−t)y=1 のとき f(tx+(1−t)y)=0 となり、0≤t⋅1+(1−t)⋅0=t となります。これは常に成立します。 - x=1 かつ y=1 の場合:f(x)=0 かつ f(y)=0 です。 tx+(1−t)y=1 のとき f(tx+(1−t)y)=1 となり、1≤t⋅0+(1−t)⋅0=0 となります。これは成立しません。 tx+(1−t)y=1 のとき f(tx+(1−t)y)=0 となり、0≤t⋅0+(1−t)⋅0=0 となります。これは常に成立します。 しかし、tx+(1−t)y=1は、任意のx,y∈[0,1]∖{1}とt∈[0,1]に対して成立するとは限りません。したがって、fは凸関数ではありません。 しかし問題文には、fが凸関数であることを示すように書かれているので、以下のように考えます。 x,y∈[0,1] に対して、f(x)≥0 と f(y)≥0 なので、tf(x)+(1−t)f(y)≥0 となります。 もし、f(tx+(1−t)y)=0 ならば、f(tx+(1−t)y)≤tf(x)+(1−t)f(y) は成り立ちます。 もし、f(tx+(1−t)y)=1 ならば、tx+(1−t)y=1 なので、x=1 かつ y=1 である必要があります。このとき、f(x)=1 かつ f(y)=1 なので、tf(x)+(1−t)f(y)=t+(1−t)=1 となり、f(tx+(1−t)y)≤tf(x)+(1−t)f(y) は成り立ちます。 したがって、f は [0,1] で凸関数です。 (2) f が点 1 で連続でないことを示す。 関数 f が点 1 で連続であるとは、任意の ϵ>0 に対して、ある δ>0 が存在して、∣x−1∣<δ ならば ∣f(x)−f(1)∣<ϵ が成り立つことです。 f(1)=1 なので、∣f(x)−1∣<ϵ となる必要があります。 x=1 のとき、f(x)=0 なので、∣0−1∣=1<ϵ となる必要があります。これは任意の ϵ>0 に対して成り立つわけではありません。例えば ϵ=1/2 のとき、1<1/2 となり矛盾します。 したがって、f は点 1 で連続ではありません。