与えられた等式が $x$ についての恒等式となるように、定数 $a, b, c$ の値を求める問題です。 (1) $\frac{x+9}{x^2+4x+3} = \frac{a}{x+1} + \frac{b}{x+3}$ (2) $\frac{3x^2-4x+2}{x(x-1)^2} = \frac{a}{x} + \frac{b}{x-1} + \frac{c}{(x-1)^2}$

代数学恒等式分数式部分分数分解連立方程式
2025/4/1

1. 問題の内容

与えられた等式が xx についての恒等式となるように、定数 a,b,ca, b, c の値を求める問題です。
(1) x+9x2+4x+3=ax+1+bx+3\frac{x+9}{x^2+4x+3} = \frac{a}{x+1} + \frac{b}{x+3}
(2) 3x24x+2x(x1)2=ax+bx1+c(x1)2\frac{3x^2-4x+2}{x(x-1)^2} = \frac{a}{x} + \frac{b}{x-1} + \frac{c}{(x-1)^2}

2. 解き方の手順

(1)
まず、左辺の分母を因数分解します。
x2+4x+3=(x+1)(x+3)x^2 + 4x + 3 = (x+1)(x+3)
したがって、
x+9(x+1)(x+3)=ax+1+bx+3\frac{x+9}{(x+1)(x+3)} = \frac{a}{x+1} + \frac{b}{x+3}
両辺に (x+1)(x+3)(x+1)(x+3) を掛けます。
x+9=a(x+3)+b(x+1)x+9 = a(x+3) + b(x+1)
x+9=(a+b)x+(3a+b)x+9 = (a+b)x + (3a+b)
この等式が恒等式となるためには、各項の係数が等しくなければなりません。
a+b=1a+b = 1
3a+b=93a+b = 9
この連立方程式を解きます。下の式から上の式を引くと、
2a=82a = 8 より a=4a=4
a+b=1a+b = 1a=4a=4 を代入すると 4+b=14+b=1 より b=3b=-3
よって、a=4,b=3a=4, b=-3
(2)
両辺に x(x1)2x(x-1)^2 を掛けます。
3x24x+2=a(x1)2+b(x)(x1)+c(x)3x^2 - 4x + 2 = a(x-1)^2 + b(x)(x-1) + c(x)
3x24x+2=a(x22x+1)+b(x2x)+cx3x^2 - 4x + 2 = a(x^2 - 2x + 1) + b(x^2 - x) + cx
3x24x+2=(a+b)x2+(2ab+c)x+a3x^2 - 4x + 2 = (a+b)x^2 + (-2a-b+c)x + a
この等式が恒等式となるためには、各項の係数が等しくなければなりません。
a+b=3a+b = 3
2ab+c=4-2a-b+c = -4
a=2a = 2
a=2a=2a+b=3a+b=3 に代入すると 2+b=32+b=3 より b=1b=1
a=2a=2b=1b=12ab+c=4-2a-b+c = -4 に代入すると 2(2)1+c=4-2(2)-1+c = -4 より 41+c=4-4-1+c=-4 より c=1c=1
よって、a=2,b=1,c=1a=2, b=1, c=1

3. 最終的な答え

(1) a=4,b=3a = 4, b = -3
(2) a=2,b=1,c=1a = 2, b = 1, c = 1

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