2次関数 $f(x) = -2x^2 + 4ax - 4a + 10$ (ただし、$a$は定数)について、以下の問いに答えます。 (1) $f(x)$ の最大値を $a$ を用いて表します。 (2) $0 \le x \le 2$ において、$f(x)$ は $x = 2$ で最小値をとり、最大値は $\frac{17}{2}$ であるとき、$a$ の値を求めます。 (3) $a = \frac{1}{2}$ とするとき、$-t \le x \le 2t$ における $f(x)$ の最小値が $-4$ となるような定数 $t$ の値を求めます。ただし、$t > 0$ とします。

## 問題7

1. **問題の内容**

2次関数 $f(x) = -2x^2 + 4ax - 4a + 10$ (ただし、$a$は定数)について、以下の問いに答えます。

(1) $f(x)$ の最大値を $a$ を用いて表します。

(2) $0 \le x \le 2$ において、$f(x)$ は $x = 2$ で最小値をとり、最大値は $\frac{17}{2}$ であるとき、$a$ の値を求めます。

(3) $a = \frac{1}{2}$ とするとき、$-t \le x \le 2t$ における $f(x)$ の最小値が $-4$ となるような定数 $t$ の値を求めます。ただし、$t > 0$ とします。

2. **解き方の手順**

(1) $f(x)$ を平方完成して最大値を求めます。

$f(x) = -2x^2 + 4ax - 4a + 10 = -2(x^2 - 2ax) - 4a + 10 = -2(x^2 - 2ax + a^2 - a^2) - 4a + 10 = -2(x - a)^2 + 2a^2 - 4a + 10$

よって、最大値は $2a^2 - 4a + 10$ です。

(2) $0 \le x \le 2$ において、$f(x)$ は $x = 2$ で最小値をとるので、軸 $x=a$ は $a \ge 2$ を満たす必要があります。

また、最大値は $\frac{17}{2}$ なので、$2a^2 - 4a + 10 = \frac{17}{2}$ という方程式を解きます。

$2a^2 - 4a + 10 = \frac{17}{2}$

$4a^2 - 8a + 20 = 17$

$4a^2 - 8a + 3 = 0$

$(2a - 1)(2a - 3) = 0$

$a = \frac{1}{2}, \frac{3}{2}$

$a \ge 2$ という条件を満たさないので、別の条件を考えます。

軸が範囲外の場合 ($a < 0$ と $2 < a$)、定義域の端点で最大値を取ります。

$f(x)$は$x=2$で最小値をとることから、$0 \le a \le 2$の場合、最大値は$x=0$でとります。

$f(0)=-4a+10 = \frac{17}{2}$

$-4a=\frac{17}{2}-10 = -\frac{3}{2}$

$a=\frac{3}{8}$

よって$0 \le a \le 2$を満たしているので、$a=\frac{3}{8}$となります。

しかし、$f(2) = -2(2)^2 + 4a(2) - 4a + 10 = -8 + 8a - 4a + 10 = 4a + 2$

$f(2) = 4(\frac{3}{8})+2 = \frac{3}{2}+2 = \frac{7}{2}$

$f(0) = 10 - 4a = 10 - 4(\frac{3}{8}) = 10-\frac{3}{2} = \frac{17}{2}$

なので、$a=\frac{3}{8}$は条件を満たします。

(3) $a = \frac{1}{2}$ のとき、$f(x) = -2x^2 + 2x + 8$ です。このとき、$f(x) = -4$ となる $x$ を求めます。

$-2x^2 + 2x + 8 = -4$

$-2x^2 + 2x + 12 = 0$

$x^2 - x - 6 = 0$

$(x - 3)(x + 2) = 0$

$x = 3, -2$

$f(x) = -2(x - \frac{1}{2})^2 + \frac{17}{2}$ より、$x = \frac{1}{2}$ で最大値 $\frac{17}{2}$ をとります。

$-t \le x \le 2t$ の範囲で最小値が $-4$ なので、$x = 3$ または $x = -2$ がこの範囲に含まれる必要があります。

$x = -2$ の場合、$-t \le -2$ より $t \ge 2$ であり、$2t \ge -2$ より $t \ge -1$ となり、条件 $t > 0$ を満たします。

$x = 3$ の場合、$-t \le 3$ より $t \ge -3$ であり、$2t \ge 3$ より $t \ge \frac{3}{2}$ となり、条件 $t > 0$ を満たします。

$t \ge 2$ の場合、$-t \le x \le 2t$ の範囲に $x = -2$ が含まれるので、$f(-t) = -4$ または $f(2t) = -4$ となる $t$ を求めます。

$f(x)$ は $x=\frac{1}{2}$ に関して対称なので、$f(-2)=-4$のとき、$f(3)=-4$となります。

$-t \le x \le 2t$の範囲に$x=3$が含まれるとき、$2t \ge 3$なので、$t \ge \frac{3}{2}=1.5$です。

$f(x)=-2(x-\frac{1}{2})^2+\frac{17}{2}$

軸$x=\frac{1}{2}$との距離が最大となる$x$が$x=3,-2$となるので、どちらかが範囲に含まれる必要があります。

$t=2$の場合$-2 \le x \le 4$となり、$f(-2)=f(3)=-4$となるので、$t=2$は条件を満たします。

## 問題8

1. **問題の内容**

6人の人がA,Bの2つの部屋に入る方法について、以下の問いに答えます。ただし、全員が1つの部屋に入っても良いとします。

(1) 6人がA, Bの2部屋に入る方法は何通りあるか。

(2) 6人が2つの組に分かれる方法は何通りあるか。

(3) 6人が3つの組に分かれる方法は何通りあるか。

2. **解き方の手順**

(1) 各人がA, Bどちらの部屋に入るかを選択するので、$2^6 = 64$ 通りです。

(2) 6人を2つの組に分ける方法は、1人が片方の組を選んだ時点で、残りの5人はどちらの組に入るか決まります。ただし、全員が同じ組に入る場合を除きます。

全員がAの組に入る場合と全員がBの組に入る場合を除くと，$2^6-2=62$となります。

さらに、A, Bの区別がないので、$\frac{2^6-2}{2}=31$通りです。

(3) 6人を3つの組に分ける方法を考えます。まず6人から1人を選び、残りの5人を2組に分け、最後に最初の1人を3つ目のグループに入れると考えると、${}_6C_1 = 6$通り

$S(6,3) = \frac{1}{3!} \sum_{k=0}^3 (-1)^k {}_3C_k (3-k)^6 = \frac{1}{6}(3^6-3 \times 2^6 + 3 \times 1^6)=\frac{1}{6}(729-192+3) = \frac{540}{6} = 90$通りです。

3. **最終的な答え**

問題7

(1) 最大値: $2a^2 - 4a + 10$

(2) $a = \frac{3}{8}$

(3) $t = 2$

問題8

(1) 64通り

(2) 31通り

(3) 90通り