都市ごみ焼却灰の熱灼減量について、分別回収終了後の測定結果(測定数12、標本平均3.88、標本標準偏差0.346)が得られた。以前の平均値は4.00であった。5%有意水準で片側検定を行い、検定統計量、棄却域の境界値(臨界値)、判定を求める。
2025/7/10
## 解答
1. 問題の内容
都市ごみ焼却灰の熱灼減量について、分別回収終了後の測定結果(測定数12、標本平均3.88、標本標準偏差0.346)が得られた。以前の平均値は4.00であった。5%有意水準で片側検定を行い、検定統計量、棄却域の境界値(臨界値)、判定を求める。
2. 解き方の手順
この問題は、母平均の片側t検定を行う問題です。
以下の手順で解きます。
* **帰無仮説と対立仮説の設定:**
* 帰無仮説():分別回収終了後の熱灼減量は以前の平均値(4.00)と変わらない。すなわち、
* 対立仮説():分別回収終了後の熱灼減量は以前の平均値(4.00)より小さくなった。すなわち、
* **検定統計量の算出:**
t統計量は以下の式で計算します。
ここで、
* は標本平均(3.88)
* は帰無仮説における母平均(4.00)
* は標本標準偏差(0.346)
* は標本サイズ(12)
数値を代入して計算します。
したがって、検定統計量は、-1.20となります(小数第3位を四捨五入)。
* **棄却域の境界値(臨界値)の決定:**
自由度 のt分布において、有意水準5%の片側検定の棄却域の境界値(臨界値)をt分布表から求めます。t分布表から、自由度11、片側5%の臨界値は -1.796 となります。
* **判定:**
算出した検定統計量の値と、棄却域の境界値(臨界値)を比較します。
検定統計量 は、棄却域の境界値 -1.796 より大きいため、帰無仮説は棄却されません。
3. 最終的な答え
* 検定統計量:
* 棄却域の境界値:
* 判定:帰無仮説は棄却されない。つまり、分別回収終了後の熱灼減量が以前の平均値より小さくなったとは言えない。