袋の中に1から10までの番号が書かれた10個のボールが入っている。このボールを1つ取り出し、書いてある番号を確率変数 $X$ とする。このとき、$X$ の分散 $V[X]$ を求める。また、確率変数 $Y = \frac{1}{4}X + 100$ と定義するとき、$Y$ の期待値と分散が、$X$ の期待値と分散に比べてどうなるかを考察する。

確率論・統計学確率変数分散期待値一様分布期待値の線形性分散の性質
2025/7/14

1. 問題の内容

袋の中に1から10までの番号が書かれた10個のボールが入っている。このボールを1つ取り出し、書いてある番号を確率変数 XX とする。このとき、XX の分散 V[X]V[X] を求める。また、確率変数 Y=14X+100Y = \frac{1}{4}X + 100 と定義するとき、YY の期待値と分散が、XX の期待値と分散に比べてどうなるかを考察する。

2. 解き方の手順

まず、XX は1から10までの一様分布に従う確率変数である。一様分布の期待値と分散の公式を利用して V[X]V[X] を求める。
XX の期待値 E[X]E[X] は、
E[X]=1+2+3+4+5+6+7+8+9+1010=5510=5.5E[X] = \frac{1+2+3+4+5+6+7+8+9+10}{10} = \frac{55}{10} = 5.5
X2X^2 の期待値 E[X2]E[X^2] は、
E[X2]=12+22+32+42+52+62+72+82+92+10210=38510=38.5E[X^2] = \frac{1^2+2^2+3^2+4^2+5^2+6^2+7^2+8^2+9^2+10^2}{10} = \frac{385}{10} = 38.5
XX の分散 V[X]V[X] は、
V[X]=E[X2](E[X])2=38.5(5.5)2=38.530.25=8.25V[X] = E[X^2] - (E[X])^2 = 38.5 - (5.5)^2 = 38.5 - 30.25 = 8.25
V[X]=8.25=825100=334V[X] = 8.25 = \frac{825}{100} = \frac{33}{4}
次に、Y=14X+100Y = \frac{1}{4}X + 100 の期待値と分散を考える。
E[Y]=E[14X+100]=14E[X]+100=14×5.5+100=1.375+100=101.375E[Y] = E[\frac{1}{4}X + 100] = \frac{1}{4}E[X] + 100 = \frac{1}{4} \times 5.5 + 100 = 1.375 + 100 = 101.375
V[Y]=V[14X+100]=(14)2V[X]=116V[X]=116×334=3364V[Y] = V[\frac{1}{4}X + 100] = (\frac{1}{4})^2 V[X] = \frac{1}{16} V[X] = \frac{1}{16} \times \frac{33}{4} = \frac{33}{64}

3. 最終的な答え

V[X]=334V[X] = \frac{33}{4}
E[Y]E[Y]E[X]E[X] よりも大きい。V[Y]V[Y]V[X]V[X] よりも小さい。

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