黒石4個、白石2個の入った袋から3個の石を同時に取り出すとき、出る黒石の個数を$X$とする。$X$の期待値$E(X)$、分散$V(X)$、標準偏差$\sigma(X)$を求める問題です。

確率論・統計学期待値分散標準偏差組み合わせ
2025/4/3

1. 問題の内容

黒石4個、白石2個の入った袋から3個の石を同時に取り出すとき、出る黒石の個数をXXとする。XXの期待値E(X)E(X)、分散V(X)V(X)、標準偏差σ(X)\sigma(X)を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、石の取り出し方は全部で 6C3=6×5×43×2×1=20{}_6 \mathrm{C}_3 = \frac{6 \times 5 \times 4}{3 \times 2 \times 1} = 20通りあります。
XXの取りうる値は0, 1, 2, 3です。それぞれの確率を計算します。
- X=0X=0のとき(黒石0個、白石3個):ありえないので、確率は0です。(4C0×2C3=1×0=0{}_4 \mathrm{C}_0 \times {}_2 \mathrm{C}_3 = 1 \times 0 = 0)
- X=1X=1のとき(黒石1個、白石2個):確率は 4C1×2C26C3=4×120=420=15\frac{{}_4 \mathrm{C}_1 \times {}_2 \mathrm{C}_2}{{}_6 \mathrm{C}_3} = \frac{4 \times 1}{20} = \frac{4}{20} = \frac{1}{5}
- X=2X=2のとき(黒石2個、白石1個):確率は 4C2×2C16C3=6×220=1220=35\frac{{}_4 \mathrm{C}_2 \times {}_2 \mathrm{C}_1}{{}_6 \mathrm{C}_3} = \frac{6 \times 2}{20} = \frac{12}{20} = \frac{3}{5}
- X=3X=3のとき(黒石3個、白石0個):確率は 4C3×2C06C3=4×120=420=15\frac{{}_4 \mathrm{C}_3 \times {}_2 \mathrm{C}_0}{{}_6 \mathrm{C}_3} = \frac{4 \times 1}{20} = \frac{4}{20} = \frac{1}{5}
期待値E(X)E(X)は、
E(X)=0×0+1×15+2×35+3×15=15+65+35=105=2E(X) = 0 \times 0 + 1 \times \frac{1}{5} + 2 \times \frac{3}{5} + 3 \times \frac{1}{5} = \frac{1}{5} + \frac{6}{5} + \frac{3}{5} = \frac{10}{5} = 2
次に、分散V(X)V(X)を求めます。
E(X2)=02×0+12×15+22×35+32×15=15+125+95=225E(X^2) = 0^2 \times 0 + 1^2 \times \frac{1}{5} + 2^2 \times \frac{3}{5} + 3^2 \times \frac{1}{5} = \frac{1}{5} + \frac{12}{5} + \frac{9}{5} = \frac{22}{5}
V(X)=E(X2)(E(X))2=22522=2254=22205=25V(X) = E(X^2) - (E(X))^2 = \frac{22}{5} - 2^2 = \frac{22}{5} - 4 = \frac{22 - 20}{5} = \frac{2}{5}
最後に、標準偏差σ(X)\sigma(X)は、
σ(X)=V(X)=25=25=105\sigma(X) = \sqrt{V(X)} = \sqrt{\frac{2}{5}} = \frac{\sqrt{2}}{\sqrt{5}} = \frac{\sqrt{10}}{5}

3. 最終的な答え

E(X)=2E(X) = 2 (選択肢1)
V(X)=25V(X) = \frac{2}{5} (選択肢5)
σ(X)=105\sigma(X) = \frac{\sqrt{10}}{5} (選択肢7)

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