(1) 拡大係数行列を作成し、行基本変形によって簡約化する。
拡大係数行列は
23−1−6−931−1219−8 となる。
まず1行目を1/2倍する。
13−1−3−931/2−121/29−8 2行目から1行目の3倍を引く。3行目に1行目を足す。
100−3001/2−5/25/21/215/2−15/2 2行目を-2/5倍する。
100−3001/215/21/2−3−15/2 1行目から2行目の1/2倍を引く。3行目から2行目の5/2倍を引く。
100−3000102−30 (2) 係数行列A=23−1−6−931−12に対して、Ax=0を解く。 拡大係数行列を簡約化した結果より、
100−300010 x1−3x2=0 よって、x1=3x2、x3=0。x2=tとおくと、x1=3t。 x=3tt0=t310 t=1のとき、自明でない解は310 (3) 簡約化された行列から、Aの階数は2である。
(4) 簡約化された拡大係数行列より、
x1−3x2=2 x2=sとおくと、x1=3s+2 x1x2x3=3s+2s−3=20−3+s310 (5) 係数行列Aの階数が2であるため、3次の正方行列Aは正則ではない。よって、任意の3次の列ベクトルbに対してAx=bが解を持つとは限らない。なぜなら、Aの像の次元が2であるため、3次元空間全体を表現できないからである。