$a$ を $0$ でない実数の定数として、2つの関数 $f(x) = ax^2 + 2ax - a + 6$ と $g(x) = x - 2a + 9$ が与えられている。 (1) $a=1$ のとき、$-3 \le x \le 0$ における $f(x)$ の最小値と最大値を求める。 (2) $-3 \le x \le 0$ のとき、$f(x)$ の最小値が $4$, 最大値が $8$ となるような $a$ の個数を求める。 (3) 全ての実数 $x$ に対して $f(x) > 0$ となるような $a$ の範囲を求める。また、少なくとも1つの実数 $x$ に対して $f(x) > g(x)$ となるような $a$ の範囲を求める。 (4) 関数 $h(x) = f(x) + 2a \cdot g(x)$ を定義する。$y = f(x)$ のグラフを $x$ 軸方向に $-1$, $y$ 軸方向に $-4$ だけ平行移動したグラフの方程式が $y = h(x)$ と一致するような $a$ の値を全て求める。
2025/7/25
## 解答
1. 問題の内容
を でない実数の定数として、2つの関数 と が与えられている。
(1) のとき、 における の最小値と最大値を求める。
(2) のとき、 の最小値が , 最大値が となるような の個数を求める。
(3) 全ての実数 に対して となるような の範囲を求める。また、少なくとも1つの実数 に対して となるような の範囲を求める。
(4) 関数 を定義する。 のグラフを 軸方向に , 軸方向に だけ平行移動したグラフの方程式が と一致するような の値を全て求める。
2. 解き方の手順
(1) のとき、 となる。
における の最小値は のとき 。
最大値は のとき 。
したがって、最小値は4、最大値は8。
(2) 。
のとき、 で最小値 をとる。 で考えるので、 を満たすので、で最小値をとる。
より、 なので 。
のとき、 で最大値 をとる。
で なので、。
で、 なので 。
または が最大値 をとる。
もし ならば、 より なので となり、 に矛盾。
もし ならば、 より なので 。
このとき最小値は なので、最小値が4であるという条件に矛盾する。
よって のみである。
したがって、 の個数は1。
(3) となるためには、判別式 が必要十分条件。
より、。
より、。
。
これが少なくとも1つの実数 で成り立てば良い。
ならば、 を十分大きくすれば、 の項が支配的になるので、常に成り立つ。
ならば、上に凸の放物線になるので、常に成り立つことはない。したがって、。
となる条件を求める。
少なくとも一つの実数 に対して、 となれば良い。
判別式 より、。
より、。
(4) のグラフを 軸方向に , 軸方向に だけ平行移動したグラフの方程式は、
。
。
。
。
3. 最終的な答え
7: エ (4)
8: ア (8)
9: ア (1)
10: イ (0 < a < 3)
11: イ (0 < a < 3)
12: イ (2)