大、中、小の3個のサイコロを投げるとき、次の場合は何通りあるか。 (1) 目の積が3の倍数になる場合 (2) 目の積が6の倍数になる場合

確率論・統計学確率場合の数サイコロ
2025/7/28

1. 問題の内容

大、中、小の3個のサイコロを投げるとき、次の場合は何通りあるか。
(1) 目の積が3の倍数になる場合
(2) 目の積が6の倍数になる場合

2. 解き方の手順

(1) 目の積が3の倍数になる場合
3つのサイコロの目の積が3の倍数になるのは、少なくとも1つのサイコロの目が3の倍数(3か6)である場合である。
余事象を考える。つまり、3つのサイコロの目がすべて3の倍数でない場合を考える。
1つのサイコロの目が3の倍数でない確率は 46=23\frac{4}{6} = \frac{2}{3} である。
3つのサイコロの目がすべて3の倍数でない確率は (23)3=827(\frac{2}{3})^3 = \frac{8}{27} である。
したがって、少なくとも1つのサイコロの目が3の倍数である確率は 1827=19271 - \frac{8}{27} = \frac{19}{27} である。
サイコロの目の出方は全部で 63=2166^3 = 216 通りあるので、目の積が3の倍数になるのは 216×1927=8×19=152216 \times \frac{19}{27} = 8 \times 19 = 152 通りである。
(2) 目の積が6の倍数になる場合
3つのサイコロの目の積が6の倍数になるのは、積が2の倍数かつ3の倍数になる場合である。
積が3の倍数になるのは(1)で求めたように152通りである。
積が2の倍数にならないのは、すべての目が奇数の場合であり、これは 33=273^3 = 27 通りである。
したがって、積が2の倍数になるのは 21627=189216 - 27 = 189 通りである。
積が6の倍数にならないのは、
(i) 積が3の倍数にならない場合
(ii) 積が2の倍数にならない場合
(iii) 積が3の倍数かつ2の倍数にならない場合
(iii)はありえないので、積が6の倍数になるのは
(全体の数) - (積が3の倍数でない数) - (積が2の倍数でない数) + (積が2の倍数でも3の倍数でもない数)
216(216152)(216189)+0=15227=125216 - (216 - 152) - (216 - 189) + 0 = 152 - 27 = 125 通り
別の解き方:
積が6の倍数になるのは、以下のいずれかの場合である。
(i) 少なくとも1つは6の目が出る場合
(ii) 少なくとも1つは3の目が出て、少なくとも1つは偶数の目が出る場合
(iii) 3つのうち1つが2の倍数, 1つが3の倍数
(i) の場合:
6の目が出ない場合の数は 53=1255^3 = 125 通り。
よって、少なくとも1つは6の目が出る場合の数は 6353=216125=916^3 - 5^3 = 216 - 125 = 91 通り。
(ii) の場合:
3の目(3,6)の少なくとも一つと、偶数(2,4,6)の少なくとも一つを含む場合を考える。
これは複雑なので、全体から引き算していく方法で考える。
まず、積が3の倍数になるのは152通り。
積が3の倍数でないのは 43=644^3 = 64 通り。
積が偶数にならないのは 33=273^3 = 27 通り。
積が3の倍数だが、偶数にならない場合の数(つまり、奇数と3のみで構成される): (1,3,5)のうち3が必要なので、(3,1,1), (3,3,1), (3,3,3), (3,1,5), (3,5,5), (3,3,5)
3が少なくとも一つ入る場合。奇数は(1,3,5)。
3の倍数が少なくとも1つあって、かつ、すべての数が奇数だと、必ず3が入っている。
3が入ってないと奇数だけの積は奇数になる。なので3が少なくとも一つは入る。
奇数だけの場合は、3つとも奇数。
奇数で3の倍数の組み合わせは、少なくとも1つ3が入っている。3個全部奇数なのは27個。
2の倍数が少なくとも1つは入る場合: 全体 - 奇数だけの組み合わせ = 21627=189216 - 27 = 189
3の倍数が少なくとも1つ入って、2の倍数が少なくとも1つ入る: 全体 - (3の倍数が0個) - (2の倍数が0個) + (2の倍数も3の倍数も0個) = 2164333+0=2166427=125216 - 4^3 - 3^3 + 0 = 216 - 64 - 27 = 125

3. 最終的な答え

(1) 152通り
(2) 150通り

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