確率変数 $Z$ が標準正規分布 $N(0, 1)$ に従うとき、以下の確率を求めます。 (1) $P(Z \ge 1)$ (2) $P(Z \le 0.7)$ (3) $P(0.8 \le Z \le 1.6)$ (4) $P(|Z| > 1.96)$

確率論・統計学確率標準正規分布確率変数統計
2025/7/28

1. 問題の内容

確率変数 ZZ が標準正規分布 N(0,1)N(0, 1) に従うとき、以下の確率を求めます。
(1) P(Z1)P(Z \ge 1)
(2) P(Z0.7)P(Z \le 0.7)
(3) P(0.8Z1.6)P(0.8 \le Z \le 1.6)
(4) P(Z>1.96)P(|Z| > 1.96)

2. 解き方の手順

標準正規分布表を用いて確率を求めます。
(1) P(Z1)P(Z \ge 1) は、1P(Z<1)1 - P(Z < 1) で計算できます。標準正規分布表から、P(Z<1)0.8413P(Z < 1) \approx 0.8413 なので、
P(Z1)=10.8413=0.1587P(Z \ge 1) = 1 - 0.8413 = 0.1587
(2) P(Z0.7)P(Z \le 0.7) は、標準正規分布表から直接求められます。P(Z0.7)0.7580P(Z \le 0.7) \approx 0.7580
(3) P(0.8Z1.6)P(0.8 \le Z \le 1.6) は、P(Z1.6)P(Z<0.8)P(Z \le 1.6) - P(Z < 0.8) で計算できます。標準正規分布表から、P(Z1.6)0.9452P(Z \le 1.6) \approx 0.9452P(Z<0.8)0.7881P(Z < 0.8) \approx 0.7881 なので、
P(0.8Z1.6)=0.94520.7881=0.1571P(0.8 \le Z \le 1.6) = 0.9452 - 0.7881 = 0.1571
(4) P(Z>1.96)P(|Z| > 1.96) は、P(Z>1.96)+P(Z<1.96)P(Z > 1.96) + P(Z < -1.96) で計算できます。標準正規分布の対称性から、P(Z>1.96)=P(Z<1.96)P(Z > 1.96) = P(Z < -1.96) が成り立ちます。したがって、P(Z>1.96)=2×P(Z>1.96)=2×(1P(Z1.96))P(|Z| > 1.96) = 2 \times P(Z > 1.96) = 2 \times (1 - P(Z \le 1.96)) となります。標準正規分布表から、P(Z1.96)0.9750P(Z \le 1.96) \approx 0.9750 なので、P(Z>1.96)=10.9750=0.0250P(Z > 1.96) = 1 - 0.9750 = 0.0250
P(Z>1.96)=2×0.0250=0.0500P(|Z| > 1.96) = 2 \times 0.0250 = 0.0500

3. 最終的な答え

(1) P(Z1)0.1587P(Z \ge 1) \approx 0.1587
(2) P(Z0.7)0.7580P(Z \le 0.7) \approx 0.7580
(3) P(0.8Z1.6)0.1571P(0.8 \le Z \le 1.6) \approx 0.1571
(4) P(Z>1.96)=0.0500P(|Z| > 1.96) = 0.0500

「確率論・統計学」の関連問題

10人の数学の評価 $x$ のデータが与えられている。データは $3, 7, 9, 6, 3, 5, 6, 2, 4, 5$ である。このデータに対して以下の問題を解く。 (1) 偏差の2乗の平均値を...

分散標準偏差統計
2025/7/28

与えられたデータセットに対して、第1四分位数 $Q_1$、第2四分位数 $Q_2$(中央値)、第3四分位数 $Q_3$を求める問題です。

四分位数統計データ分析
2025/7/28

原点にある点Pが、サイコロを投げるたびに以下の規則に従って移動します。 * 1, 2の目が出たら、x軸方向に+1 * 3の目が出たら、x軸方向に+2 * 4, 5, 6の目が出たら、y軸方...

確率条件付き確率サイコロ座標
2025/7/28

赤玉2個と白玉4個が入った袋から玉を1個取り出し、色を見てから元に戻す。この試行を5回行うとき、赤玉が4回以上出る確率を求めよ。

確率反復試行二項分布
2025/7/28

1個のサイコロを4回投げるとき、次の確率を求めます。 (1) 1の目がちょうど3回出る確率 (2) 5以上の目がちょうど2回出る確率

確率サイコロ確率分布組み合わせ
2025/7/28

袋 A と袋 B があるとき、次の確率を求めます。 (1) 袋 A から赤玉を取り出し、袋 B から白玉を取り出す確率 (2) 袋 A と袋 B から取り出す玉の色が異なる確率 ただし、例題 13 の...

確率事象組み合わせ
2025/7/28

1枚の硬貨を3回続けて投げるとき、以下の確率を求めます。 (1) 3回とも表が出る確率 (2) 少なくとも1回は裏が出る確率

確率硬貨余事象
2025/7/28

2枚の硬貨と1個のサイコロを投げるとき、以下の確率を求めます。 (1) 2枚の硬貨が両方とも表で、サイコロが偶数の目である確率。 (2) 1枚の硬貨が表で、サイコロが2以下の目である確率。

確率独立事象組み合わせ
2025/7/28

変量 $x$ のデータについて、平均値 $\bar{x} = 21$、分散 $s_x^2 = 12$ である。以下の $y$ の式によって得られる新しい変量 $y$ のデータについて、平均値 $\ba...

統計データの分析平均分散標準偏差
2025/7/28

問題は2つあります。 (1) 身長が172cm以上の生徒が全体のおよそ何%か答える。ただし、例題8の結果を用いる。 (2) 2年生の男子が150人いるとき、身長が172cm以上の生徒はおよそ何人か答え...

統計割合パーセント近似
2025/7/28