$\alpha, \beta, \alpha\beta$ (ただし $\alpha < 0 < \beta$) の3つの数を適切に並べると等差数列になり、また適切に並べると等比数列になる。このとき、$\alpha$ と $\beta$ の値を求めよ。

代数学等差数列等比数列二次方程式方程式の解
2025/8/3

1. 問題の内容

α,β,αβ\alpha, \beta, \alpha\beta (ただし α<0<β\alpha < 0 < \beta) の3つの数を適切に並べると等差数列になり、また適切に並べると等比数列になる。このとき、α\alphaβ\beta の値を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、α,β,αβ\alpha, \beta, \alpha\beta が等差数列になる場合を考える。このとき、並び方はいくつか考えられるが、α<0<β\alpha < 0 < \beta であることを考慮すると、並び順によって場合分けする必要がある。
次に、α,β,αβ\alpha, \beta, \alpha\beta が等比数列になる場合を考える。同様に、α<0<β\alpha < 0 < \beta であることを考慮すると、並び順によって場合分けする必要がある。
等差数列の条件と等比数列の条件を組み合わせることで、α\alphaβ\beta の値を求める。
(1) 等差数列の場合:
等差中項の性質より、並び方によって以下のいずれかの関係が成り立つ。
(i) 2β=α+αβ2\beta = \alpha + \alpha\beta
(ii) 2α=β+αβ2\alpha = \beta + \alpha\beta
(iii) 2αβ=α+β2\alpha\beta = \alpha + \beta
(2) 等比数列の場合:
等比中項の性質より、並び方によって以下のいずれかの関係が成り立つ。
(i) β2=ααβ=α2β\beta^2 = \alpha \cdot \alpha\beta = \alpha^2\beta
(ii) α2=βαβ=αβ2\alpha^2 = \beta \cdot \alpha\beta = \alpha\beta^2
(iii) (αβ)2=αβ=αβ(\alpha\beta)^2 = \alpha \cdot \beta = \alpha\beta
β2=α2β\beta^2 = \alpha^2\beta より β=α2\beta = \alpha^2 (β0\beta \neq 0 より)
α2=αβ2\alpha^2 = \alpha\beta^2 より α=β2\alpha = \beta^2 (α0\alpha \neq 0 より)
(αβ)2=αβ(\alpha\beta)^2 = \alpha\beta より αβ=1\alpha\beta = 1
(i) 等差数列の場合 2β=α+αβ2\beta = \alpha + \alpha\beta と等比数列の場合 β=α2\beta=\alpha^2 を組み合わせる
2α2=α+α32\alpha^2 = \alpha + \alpha^3
α32α2+α=0\alpha^3 - 2\alpha^2 + \alpha = 0
α(α22α+1)=0\alpha(\alpha^2 - 2\alpha + 1) = 0
α(α1)2=0\alpha(\alpha-1)^2 = 0
α<0\alpha < 0 より、これは不適。
(ii) 等差数列の場合 2α=β+αβ2\alpha = \beta + \alpha\beta と等比数列の場合 β=α2\beta=\alpha^2 を組み合わせる
2α=α2+α32\alpha = \alpha^2 + \alpha^3
α3+α22α=0\alpha^3 + \alpha^2 - 2\alpha = 0
α(α2+α2)=0\alpha(\alpha^2 + \alpha - 2) = 0
α(α+2)(α1)=0\alpha(\alpha+2)(\alpha-1) = 0
α<0\alpha < 0 より、α=2\alpha=-2
β=α2=(2)2=4\beta = \alpha^2 = (-2)^2 = 4
(iii) 等差数列の場合 2αβ=α+β2\alpha\beta = \alpha + \beta と等比数列の場合 αβ=1\alpha\beta = 1 を組み合わせる
2=α+β2 = \alpha + \beta
また、αβ=1\alpha\beta = 1 より β=1α\beta = \frac{1}{\alpha}
2=α+1α2 = \alpha + \frac{1}{\alpha}
2α=α2+12\alpha = \alpha^2 + 1
α22α+1=0\alpha^2 - 2\alpha + 1 = 0
(α1)2=0(\alpha-1)^2 = 0
α=1\alpha = 1
しかし、α<0\alpha < 0 であるため、これは不適。
したがって、α=2\alpha = -2 かつ β=4\beta = 4
このとき、α,β,αβ\alpha, \beta, \alpha\beta2,4,8-2, 4, -8 となる。
等差数列となる並びは 8,2,4-8, -2, 4 であり、等比数列となる並びは 2,4,8-2, 4, -8 である。

3. 最終的な答え

α=2\alpha = -2, β=4\beta = 4

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