非電解質X 10gを水500gに溶かした溶液を冷却したときの温度変化のグラフが与えられている。以下の4つの問いに答える。 (1) この水溶液の凝固点はA~Dのどの点か。 (2) $T_1 \sim T_2$の状態を何というか。 (3) $T_3 \sim T_4$で温度が徐々に低下している理由として正しいものを選択肢から選ぶ。 (4) この水溶液の凝固点を測定したところ、-0.62℃であった。非電解質Xの分子量として適切なものを選択肢から選ぶ。ただし、水のモル凝固点降下の値は1.86 K・kg/molとする。
2025/8/3
1. 問題の内容
非電解質X 10gを水500gに溶かした溶液を冷却したときの温度変化のグラフが与えられている。以下の4つの問いに答える。
(1) この水溶液の凝固点はA~Dのどの点か。
(2) の状態を何というか。
(3) で温度が徐々に低下している理由として正しいものを選択肢から選ぶ。
(4) この水溶液の凝固点を測定したところ、-0.62℃であった。非電解質Xの分子量として適切なものを選択肢から選ぶ。ただし、水のモル凝固点降下の値は1.86 K・kg/molとする。
2. 解き方の手順
(1) 凝固点は、液体から固体に変化し始める温度であり、グラフ上で温度が一定になる部分に対応する。グラフを見ると、C点が凝固点となる。
(2) の状態は、本来凝固する温度よりも低い温度で液体状態を保っている状態なので、過冷却と呼ばれる。
(3) で温度が徐々に低下しているのは、凝固が進むにつれて溶液中の溶媒(水)が固体(氷)として析出し、溶液の濃度が大きくなるためである。溶液の濃度が大きくなると、凝固点降下が進行する。したがって、選択肢の(ウ)が正しい。
(4) 凝固点降下度は、モル凝固点降下定数、質量モル濃度を用いて、で表される。
℃
K・kg/mol
溶媒(水)の質量は500g = 0.5kgである。
非電解質Xの分子量をMとすると、非電解質Xのモル数は molである。
したがって、質量モル濃度は、
mol/kg
これらをに代入すると、
3. 最終的な答え
(1) C
(2) 過冷却
(3) ウ
(4) 60