与えられた5つの主加法標準形の論理式を、カルノー図を用いてそれぞれ簡略化する。

離散数学論理回路カルノー図論理式ブール代数
2025/8/4

1. 問題の内容

与えられた5つの主加法標準形の論理式を、カルノー図を用いてそれぞれ簡略化する。

2. 解き方の手順

カルノー図を用いて論理式を簡略化する一般的な手順は以下の通りです。

1. 変数の数に対応したカルノー図を作成する。

2. 与えられた論理式に対応するカルノー図のセルを1で埋める。

3. カルノー図上で隣接する1のグループを可能な限り大きく、そして少なくなるように囲む。グループは2のべき乗(1, 2, 4, 8, ...)のセル数で構成される必要がある。グループは、水平方向、垂直方向にのみ隣接できる。斜め方向は不可。

4. 各グループに対応する論理積項を求める。グループ内で値が変わらない変数を項に含める。値が変わる変数は無視する。

5. 各グループから得られた論理積項を論理和で結合する。

以下に、各問題の解法を示します。

1. $Z = \overline{A} \overline{B} C + \overline{A} B C + A \overline{B} C + A B C$

カルノー図より、Z=CZ = C

2. $Z = A B \overline{C} + A B C + \overline{A} B \overline{C} + \overline{A} B C + A \overline{B} C$

カルノー図より、Z=AB+BC+ABC=AB+BC+ABCZ = AB + BC + A\overline{B}C = AB + BC + A\overline{B}C
簡略化すると、Z=AB+BC+ABC=B+ABCZ=AB + BC + A\overline{B}C = B + A\overline{B}Cとなります。
またBC+ABC=C(B+AB)=C(B+A)BC + A\overline{B}C = C(B+A\overline{B}) = C(B+A)
Z=AB+BC+CAZ = AB + BC + CA
Z=BC+ABZ = BC+AB

3. $Z = \overline{A} \overline{B} \overline{C} + \overline{A} \overline{B} C + \overline{A} B \overline{C} + A \overline{B} \overline{C} + A \overline{B} C + A B \overline{C}$

カルノー図より、Z=B+AC+ACZ = \overline{B} + \overline{A}\overline{C} + A\overline{C}
Z=B+CZ = \overline{B} + \overline{C}

4. $Z = \overline{A} \overline{B} C \overline{D} + \overline{A} B C D + A \overline{B} C \overline{D} + A \overline{B} C D + A B C \overline{D} + \overline{A} B C \overline{D}$

カルノー図より、Z=CD+ABCD+ABCZ= C\overline{D} + \overline{A}BCD + A\overline{B}C

5. $Z = \overline{A} \overline{B} \overline{C} \overline{D} + \overline{A} B \overline{C} \overline{D} + A \overline{B} C D + A \overline{B} C \overline{D} + A B C D + A B C \overline{D} + \overline{A} B C D + \overline{A} B C \overline{D}$

カルノー図より、Z=BC+ACD+BCZ = B\overline{C} + ACD + BC

3. 最終的な答え

1. $Z = C$

2. $Z=BC+AB$

3. $Z = \overline{B} + \overline{C}$

4. $Z = C\overline{D} + \overline{A}BCD + A\overline{B}C$

5. $Z = B\overline{C} + ACD + BC$

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