内径 $d=1.6\,\text{m}$ の円管内を温度 $20^\circ\text{C}$ の空気が速度 $u=0.8\,\text{m/s}$ で流れている。空気の密度 $\rho_a = 1.205\,\text{kg/m}^3$、粘性係数 $\mu_a = 1.80 \times 10^{-5}\,\text{Pa}\cdot\text{s}$とする。以下の問いに答える。 (1) レイノルズ数を求め、流れが層流か乱流かを答える。 (2) 流量および質量流量を求める。 (3) 管摩擦係数 $\lambda$ を求める。 (4) 配管の長さ $l=255\,\text{m}$ のとき、管摩擦損失 $\Delta p$ を求める。 (5) 空気ではなく同じ温度の水が同じ円管内を同じ速度で流れている場合の、同じ長さでの管摩擦損失 $\Delta p$ を求める。水の密度 $\rho_w = 1.00 \times 10^3\,\text{kg/m}^3$、粘性係数 $\mu_w = 1.00 \times 10^{-3}\,\text{Pa}\cdot\text{s}$ とする。
2025/8/4
1. 問題の内容
内径 の円管内を温度 の空気が速度 で流れている。空気の密度 、粘性係数 とする。以下の問いに答える。
(1) レイノルズ数を求め、流れが層流か乱流かを答える。
(2) 流量および質量流量を求める。
(3) 管摩擦係数 を求める。
(4) 配管の長さ のとき、管摩擦損失 を求める。
(5) 空気ではなく同じ温度の水が同じ円管内を同じ速度で流れている場合の、同じ長さでの管摩擦損失 を求める。水の密度 、粘性係数 とする。
2. 解き方の手順
(1) レイノルズ数を計算し、層流か乱流かを判定する。
レイノルズ数 は、
で与えられる。 であれば層流、 であれば乱流である。 ならば遷移領域である。ただし、ここではレイノルズの実験による値を用いることとするので、臨界レイノルズ数 を用いることとする。
(2) 流量 と質量流量 を計算する。
流量 は、
質量流量 は、
で与えられる。
(3) 管摩擦係数 を求める。乱流の場合、ブラジウスの式またはニクラゼの式を用いる。ここではブラジウスの式を用いる。
(4) 管摩擦損失 を計算する。
(5) 水の場合の管摩擦損失 を計算する。まず、水のレイノルズ数を計算し、管摩擦係数を求め、管摩擦損失を計算する。
3. 最終的な答え
(1) レイノルズ数
なので、流れは乱流である。
(2) 流量と質量流量
(3) 管摩擦係数
(4) 管摩擦損失
(5) 水の場合の管摩擦損失
水のレイノルズ数
管摩擦係数
管摩擦損失
(1) レイノルズ数: 85777.78, 乱流
(2) 流量: 1.608 m^3/s, 質量流量: 1.938 kg/s
(3) 管摩擦係数: 0.0185
(4) 管摩擦損失 (空気): 0.113 Pa
(5) 管摩擦損失 (水): 0.306 Pa