問題は2つの部分から構成されています。 (1) 複素数 $\alpha = p + qi$ (ここで $p, q$ は実数で $q > 0$) と $\alpha^2$ が互いに共役な複素数のとき、$\alpha + \alpha^2$ の値を求める。 (2) 実数 $a, b$ を係数とする3次方程式 $x^3 + ax + b = 0$ が $\alpha$ を解にもつとき、$a, b$ の値を求める。

1. 問題の内容

問題は2つの部分から構成されています。

(1) 複素数 $\alpha = p + qi$ (ここで $p, q$ は実数で $q > 0$) と $\alpha^2$ が互いに共役な複素数のとき、$\alpha + \alpha^2$ の値を求める。

(2) 実数 $a, b$ を係数とする3次方程式 $x^3 + ax + b = 0$ が $\alpha$ を解にもつとき、$a, b$ の値を求める。

2. 解き方の手順

(1) $\alpha = p + qi$、$\alpha^2 = (p+qi)^2 = p^2 + 2pqi - q^2 = (p^2 - q^2) + 2pqi$

$\alpha$ と $\alpha^2$ が互いに共役であるので、$\alpha^2 = \overline{\alpha} = p - qi$.

したがって、$(p^2 - q^2) + 2pqi = p - qi$ となり、実部と虚部を比較すると

$p^2 - q^2 = p$

$2pq = -q$

$q>0$ より、$2p = -1$ なので、$p = -1/2$.

$p^2 - q^2 = p$ に代入すると、

$(-1/2)^2 - q^2 = -1/2$

$1/4 - q^2 = -1/2$

$q^2 = 1/4 + 1/2 = 3/4$

$q = \sqrt{3}/2$ (∵ $q > 0$)

よって、$\alpha = -\frac{1}{2} + \frac{\sqrt{3}}{2}i$.

$\alpha^2 = \overline{\alpha} = -\frac{1}{2} - \frac{\sqrt{3}}{2}i$.

$\alpha + \alpha^2 = (-\frac{1}{2} + \frac{\sqrt{3}}{2}i) + (-\frac{1}{2} - \frac{\sqrt{3}}{2}i) = -1$

(2) $x^3 + ax + b = 0$ が $\alpha = -\frac{1}{2} + \frac{\sqrt{3}}{2}i$ を解に持つので、$\overline{\alpha} = -\frac{1}{2} - \frac{\sqrt{3}}{2}i$ も解に持つ。

$\alpha$ と $\overline{\alpha}$ は $x^2 + x + 1 = 0$ の解である。

したがって、$x^3 + ax + b = (x^2 + x + 1)(x + c)$ とおける。

$x^3 + cx^2 + x^2 + cx + x + c = x^3 + (c+1)x^2 + (c+1)x + c$

$x^3 + ax + b = 0$ と比較して、$c + 1 = 0$ なので $c = -1$.

よって、$x^3 + ax + b = (x^2 + x + 1)(x - 1) = x^3 - x^2 + x^2 - x + x - 1 = x^3 - 1$

$x^3 + ax + b = x^3 - 1$ より、$a = 0$、$b = -1$.

3. 最終的な答え

$\alpha + \alpha^2 = -1$

$(a, b) = (0, -1)$