与えられた行列Aに対して、変換行列PとP^(-1)を求め、Aを対角化する問題です。ここでは、(3)の行列 $A = \begin{pmatrix} 3 & -1 & 0 \\ 2 & 0 & 0 \\ -2 & 1 & 1 \end{pmatrix}$ について解きます。
2025/8/6
1. 問題の内容
与えられた行列Aに対して、変換行列PとP^(-1)を求め、Aを対角化する問題です。ここでは、(3)の行列
について解きます。
2. 解き方の手順
(1) 固有値を求める
まず、行列Aの固有値を求めるために、特性方程式 を解きます。
したがって、固有値は (重解)と です。
(2) 固有ベクトルを求める
次に、各固有値に対応する固有ベクトルを求めます。
の場合:
を解きます。
より 。 は任意。
したがって、固有ベクトルは と となります。
の場合:
を解きます。
より 。 より , ,
したがって、固有ベクトルは となります。
(3) 対角化と変換行列
Pを固有ベクトルを並べた行列とします。
を求めるには、に基本変形を行って単位行列に変形させると同時に、単位行列に同じ変形を行う。
2行目から1行目の2倍を引く:
2行目と3行目を入れ替える:
3行目を-1倍する:
1行目から3行目を引く:
2行目に3行目を足す:
よって、
対角行列Dは、 となります。