実数 $x, y$ に対して、次の条件の間の関係を、選択肢(ア)~(エ)の中から選び、適切なものを記述する。 * (ア) 必要条件であるが十分条件でない * (イ) 十分条件であるが必要条件でない * (ウ) 必要十分条件である * (エ) 必要条件でも十分条件でもない 以下の4つの条件について判断する。 (1) $x = y$ は $x = \sqrt{y^2}$ であるための( ) (2) $|xy| = xy$ は $x = 0$ または $y = 0$ であるための( ) (3) $x = 1$ かつ $y = 2$ は $x + y = 3$ かつ $x - y = -1$ であるための( ) (4) $x, y$ がともに有理数であることは、$x + y$ が有理数であるための( )

代数学必要十分条件条件の否定論理
2025/8/7
## 問題の解答
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5. 必要条件・十分条件の判定

1. **問題の内容**

実数 x,yx, y に対して、次の条件の間の関係を、選択肢(ア)~(エ)の中から選び、適切なものを記述する。
* (ア) 必要条件であるが十分条件でない
* (イ) 十分条件であるが必要条件でない
* (ウ) 必要十分条件である
* (エ) 必要条件でも十分条件でもない
以下の4つの条件について判断する。
(1) x=yx = yx=y2x = \sqrt{y^2} であるための( )
(2) xy=xy|xy| = xyx=0x = 0 または y=0y = 0 であるための( )
(3) x=1x = 1 かつ y=2y = 2x+y=3x + y = 3 かつ xy=1x - y = -1 であるための( )
(4) x,yx, y がともに有理数であることは、x+yx + y が有理数であるための( )

2. **解き方の手順**

(1) x=yx=yx=y2x = \sqrt{y^2}であるための( )
y2\sqrt{y^2}y|y| と同じであるので、x=yx = |y| となる。
x=yx = yならば、x=yx = |y|である。(十分条件)
x=yx = |y|でもx=yx = yとは限らない。(必要条件ではない、反例:x=2,y=2x = 2, y = -2
したがって、これは十分条件であるが必要条件でない。(イ)
(2) xy=xy|xy| = xyx=0x = 0 または y=0y = 0 であるための( )
xy=xy|xy| = xyxy0xy \ge 0 と同値である。
xy0xy \ge 0 ならば、x=0x = 0 または y=0y = 0 とは限らない。(十分条件ではない、反例:x=1,y=1x = 1, y = 1
x=0x = 0 または y=0y = 0 ならば、xy0xy \ge 0である。(必要条件)
したがって、これは必要条件であるが十分条件でない。(ア)
(3) x=1x = 1 かつ y=2y = 2x+y=3x + y = 3 かつ xy=1x - y = -1 であるための( )
x=1x = 1 かつ y=2y = 2 ならば、x+y=1+2=3x + y = 1 + 2 = 3 かつ xy=12=1x - y = 1 - 2 = -1である。(十分条件)
x+y=3x + y = 3 かつ xy=1x - y = -1 ならば、x=1x = 1 かつ y=2y = 2である。(必要条件)
したがって、これは必要十分条件である。(ウ)
(4) x,yx, y がともに有理数であることは、x+yx + y が有理数であるための( )
x,yx, yがともに有理数ならば、x+yx + yは有理数である。(十分条件)
x+yx + yが有理数でも、x,yx, yがともに有理数とは限らない。(必要条件ではない、反例:x=2,y=2x = \sqrt{2}, y = -\sqrt{2}
したがって、これは十分条件であるが必要条件でない。(イ)

3. **最終的な答え**

(1) (イ)
(2) (ア)
(3) (ウ)
(4) (イ)
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6. 条件の否定

1. **問題の内容**

a,ba, b は実数、nn は自然数とする。次の条件の否定を述べよ。
(1) a=2a = -2
(2) a3a \ge 3
(3) a2+b2<4a^2 + b^2 < 4
(4) nn は奇数である

2. **解き方の手順**

(1) a=2a = -2 の否定は a2a \ne -2 である。
(2) a3a \ge 3 の否定は a<3a < 3 である。
(3) a2+b2<4a^2 + b^2 < 4 の否定は a2+b24a^2 + b^2 \ge 4 である。
(4) nn は奇数である の否定は nn は偶数である。

3. **最終的な答え**

(1) a2a \ne -2
(2) a<3a < 3
(3) a2+b24a^2 + b^2 \ge 4
(4) nn は偶数である