円 $x^2 + y^2 = 4$ を $C$ とし、直線 $y = a(x-4)$ を $l$ とする。 (1) $C$ と $l$ が共有点を持つような $a$ の値の範囲を求める。 (2) $l$ が $C$ と2点で交わるとき、その2つの交点の中点を $P$ とする。また、$l$ が $C$ と接するとき、その接点を $P$ とする。このとき、点 $P$ が描く曲線を求める。 (3) $a$ が(1)で求めた範囲を動くとき、(2)で定めた点 $P$ が描く曲線の長さを求める。

幾何学直線共有点接線円の長さ
2025/8/11

1. 問題の内容

x2+y2=4x^2 + y^2 = 4CC とし、直線 y=a(x4)y = a(x-4)ll とする。
(1) CCll が共有点を持つような aa の値の範囲を求める。
(2) llCC と2点で交わるとき、その2つの交点の中点を PP とする。また、llCC と接するとき、その接点を PP とする。このとき、点 PP が描く曲線を求める。
(3) aa が(1)で求めた範囲を動くとき、(2)で定めた点 PP が描く曲線の長さを求める。

2. 解き方の手順

(1) 円 C:x2+y2=4C: x^2 + y^2 = 4 と直線 l:y=a(x4)l: y = a(x-4) が共有点を持つ条件を求める。
円の中心 (0,0)(0, 0) と直線 l:axy4a=0l: ax - y - 4a = 0 との距離 dd が、円の半径 r=2r = 2 以下であれば良い。
d=a004aa2+(1)2=4aa2+1=4aa2+1d = \frac{|a \cdot 0 - 0 - 4a|}{\sqrt{a^2 + (-1)^2}} = \frac{|-4a|}{\sqrt{a^2 + 1}} = \frac{4|a|}{\sqrt{a^2 + 1}}
drd \le r より、 4aa2+12\frac{4|a|}{\sqrt{a^2 + 1}} \le 2
両辺を2で割ると 2aa2+11\frac{2|a|}{\sqrt{a^2 + 1}} \le 1
両辺を2乗すると 4a2a2+11\frac{4a^2}{a^2 + 1} \le 1
両辺に a2+1a^2 + 1 をかけると 4a2a2+14a^2 \le a^2 + 1
3a213a^2 \le 1
a213a^2 \le \frac{1}{3}
13a13-\frac{1}{\sqrt{3}} \le a \le \frac{1}{\sqrt{3}}
したがって 33a33-\frac{\sqrt{3}}{3} \le a \le \frac{\sqrt{3}}{3}
(2) llCC と2点で交わるとき、その2つの交点の中点を P(x,y)P(x, y) とする。また、llCC と接するとき、その接点を PP とする。
直線 l:y=a(x4)l: y = a(x-4) より a=yx4a = \frac{y}{x-4}
これを x2+y2=4x^2 + y^2 = 4 に代入すると複雑になる。
y=a(x4)y = a(x-4) より axy4a=0ax - y - 4a = 0 であり、円の中心 (0,0)(0, 0) から直線 ll に下ろした垂線の足が中点 P(x,y)P(x, y) となる。
よって、(0,0)(0, 0)(x,y)(x, y) を結ぶ直線 y=kxy = kxl:axy4a=0l: ax - y - 4a = 0 は直交する。
y=kxy = kx の傾き kk は、ll の傾き aa に対して k=1ak = -\frac{1}{a} である。
よって、y=1axy = -\frac{1}{a}x より a=xya = -\frac{x}{y}
これを l:y=a(x4)l: y = a(x-4) に代入すると、y=xy(x4)y = -\frac{x}{y}(x-4)
y2=x2+4xy^2 = -x^2 + 4x
x24x+y2=0x^2 - 4x + y^2 = 0
(x2)2+y2=4(x-2)^2 + y^2 = 4
x=4x = 4 のとき llx=4x=4 より、x=4x = 4 のとき y=0y=0。これは (2,0)(2,0) から傾きが xy-\frac{x}{y} で表されるので、 x=0,y=0x=0, y=0 を通る直線とは直交しない。
よって、PP(x2)2+y2=4(x-2)^2 + y^2 = 4 上の点であるが、llCC が接する点または2点で交わる点は (x2)2+y2=4(x-2)^2 + y^2 = 4 の一部である。
(x2)2+y2=4(x-2)^2 + y^2 = 4 について,x2+y2=4x^2 + y^2 = 4 なので、 (x2)2+y2=4(x-2)^2 + y^2 = 4 に代入して、x24x+4+y2=4x^2-4x+4+y^2=4より、x2+y24x=0x^2+y^2-4x=0
44x=04-4x=0より、x=1x=1。よって、1+y2=41+y^2=4より、y2=3y^2=3, y=±3y=\pm\sqrt{3}。つまり交点は(1,±3)(1, \pm\sqrt{3})
ここで、a=yx4a = \frac{y}{x-4}(1,3)(1, \sqrt{3}) を代入すると a=33=33a = \frac{\sqrt{3}}{-3} = -\frac{\sqrt{3}}{3}
(1,3)(1, -\sqrt{3}) を代入すると a=33=33a = \frac{-\sqrt{3}}{-3} = \frac{\sqrt{3}}{3}
よって、点 PP(x2)2+y2=4(x-2)^2 + y^2 = 4 で、 (x2)2+y21=4(x-2)^2 + \frac{y^2}{1} = 4 より、(x2)24+y24=1\frac{(x-2)^2}{4}+ \frac{y^2}{4} = 1 で表される。
(3) aa33a33-\frac{\sqrt{3}}{3} \le a \le \frac{\sqrt{3}}{3} を動くとき、(2) で定めた点 PP が描く曲線の長さを求める。
(x2)2+y2=4(x-2)^2 + y^2 = 4 は中心 (2,0)(2, 0), 半径 22 の円である。
a=yx4a = \frac{y}{x-4}a=33a = \frac{\sqrt{3}}{3} を代入すると 33=yx4\frac{\sqrt{3}}{3} = \frac{y}{x-4} より y=33(x4)y = \frac{\sqrt{3}}{3}(x-4)
x=1x = 1 のとき y=3y = -\sqrt{3} で、33\frac{\sqrt{3}}{3}a=33a = \frac{\sqrt{3}}{3} に対応。
a=33a = -\frac{\sqrt{3}}{3} のとき y=33(x4)y = \frac{\sqrt{3}}{3}(x-4) より y=33(14)=3y = \frac{\sqrt{3}}{3} (1-4) = \sqrt{3}
したがって、円弧 (1,3)(1, -\sqrt{3}) から (1,3)(1, \sqrt{3}) までを考える。
角度 θ\theta は、(x2)2+y2=4(x-2)^2 + y^2 = 4 であり、
x=1x = 1 を代入すると (12)2+y2=4(1-2)^2 + y^2 = 4 より y2=3y^2 = 3
(x,y)=(2+2cosθ,2sinθ)(x, y) = (2+2cos\theta, 2sin\theta) とおく。
(1,3)(1, \sqrt{3}) より 1=2+2cosθ1 = 2+2cos\theta, 3=2sinθ\sqrt{3} = 2sin\theta
cosθ=12cos\theta = -\frac{1}{2}, sinθ=32sin\theta = \frac{\sqrt{3}}{2} より θ=2π3\theta = \frac{2\pi}{3}
(1,3)(1, -\sqrt{3}) より 1=2+2cosθ1 = 2+2cos\theta, 3=2sinθ-\sqrt{3} = 2sin\theta
cosθ=12cos\theta = -\frac{1}{2}, sinθ=32sin\theta = -\frac{\sqrt{3}}{2} より θ=4π3\theta = \frac{4\pi}{3}
円弧の長さは rθ=2(4π32π3)=2(2π3)=4π3r\theta = 2(\frac{4\pi}{3} - \frac{2\pi}{3}) = 2(\frac{2\pi}{3}) = \frac{4\pi}{3}

3. 最終的な答え

(1) 33a33-\frac{\sqrt{3}}{3} \le a \le \frac{\sqrt{3}}{3}
(2) (x2)24+y24=1\frac{(x-2)^2}{4} + \frac{y^2}{4} = 1
(3) 43π\frac{4}{3} \pi

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