平面上に2点 A(2, 0), B(1, 1) がある。点 P(x, y) が円 $x^2 + y^2 = 1$ の周上を動くとき、内積 $\vec{PA} \cdot \vec{PB}$ の最大値を求め、そのときの点 P の座標を求めよ。

幾何学ベクトル内積最大値三角関数三角関数の合成
2025/8/17

1. 問題の内容

平面上に2点 A(2, 0), B(1, 1) がある。点 P(x, y) が円 x2+y2=1x^2 + y^2 = 1 の周上を動くとき、内積 PAPB\vec{PA} \cdot \vec{PB} の最大値を求め、そのときの点 P の座標を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、ベクトル PA\vec{PA}PB\vec{PB} を成分で表します。
PA=(2x,y)\vec{PA} = (2-x, -y)
PB=(1x,1y)\vec{PB} = (1-x, 1-y)
次に、内積 PAPB\vec{PA} \cdot \vec{PB} を計算します。
PAPB=(2x)(1x)+(y)(1y)=22xx+x2y+y2=x2+y23xy+2\vec{PA} \cdot \vec{PB} = (2-x)(1-x) + (-y)(1-y) = 2 - 2x - x + x^2 - y + y^2 = x^2 + y^2 - 3x - y + 2
ここで、x2+y2=1x^2 + y^2 = 1 を用いると、
PAPB=13xy+2=33xy\vec{PA} \cdot \vec{PB} = 1 - 3x - y + 2 = 3 - 3x - y
次に、33xy3 - 3x - y の最大値を求めます。
点 P(x, y) は円 x2+y2=1x^2 + y^2 = 1 上にあるので、x=cosθx = \cos\theta, y=sinθy = \sin\theta とおけます。
すると、PAPB=33cosθsinθ\vec{PA} \cdot \vec{PB} = 3 - 3\cos\theta - \sin\theta となります。
ここで、f(θ)=33cosθsinθf(\theta) = 3 - 3\cos\theta - \sin\theta とおくと、f(θ)f(\theta) の最大値を求める問題に帰着します。
f(θ)=3sinθcosθf'(\theta) = 3\sin\theta - \cos\theta
f(θ)=0f'(\theta) = 0 となるのは、3sinθ=cosθ3\sin\theta = \cos\theta のとき、つまり tanθ=13\tan\theta = \frac{1}{3} のときです。
ここで、3cosθ+sinθ3\cos\theta + \sin\theta を三角関数の合成で変形すると、
3cosθ+sinθ=32+12cos(θα)=10cos(θα)3\cos\theta + \sin\theta = \sqrt{3^2 + 1^2}\cos(\theta - \alpha) = \sqrt{10}\cos(\theta - \alpha)
ただし、cosα=310\cos\alpha = \frac{3}{\sqrt{10}}, sinα=110\sin\alpha = \frac{1}{\sqrt{10}}
したがって、PAPB=310cos(θα)\vec{PA} \cdot \vec{PB} = 3 - \sqrt{10}\cos(\theta - \alpha)
よって、cos(θα)=1\cos(\theta - \alpha) = -1 のとき、PAPB\vec{PA} \cdot \vec{PB} は最大値 3+103 + \sqrt{10} をとります。
cos(θα)=1\cos(\theta - \alpha) = -1 となるのは、θα=π\theta - \alpha = \pi のときです。
このとき、cosθ=cosα=310\cos\theta = -\cos\alpha = -\frac{3}{\sqrt{10}}, sinθ=sinα=110\sin\theta = -\sin\alpha = -\frac{1}{\sqrt{10}}
したがって、P の座標は (x,y)=(310,110)(x, y) = \left(-\frac{3}{\sqrt{10}}, -\frac{1}{\sqrt{10}}\right) です。

3. 最終的な答え

内積の最大値:3+103 + \sqrt{10}
P の座標:(310,110)\left(-\frac{3}{\sqrt{10}}, -\frac{1}{\sqrt{10}}\right)

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