問題は、整式 $P(x)$ を与えられた式で割ったときの余りを求める問題です。 (1) $P(x)$ を $x-1$ で割った余りが $7$、$x+2$ で割った余りが $-14$ のとき、$P(x)$ を $(x-1)(x+2)$ で割った余りを求めます。 (2) (1)の結果を用いて、さらに $P(x)$ を $x-3$ で割った余りが $1$ のとき、$P(x)$ を $(x-1)(x+2)(x-3)$ で割った余りを求めます。

1. 問題の内容

問題は、整式 $P(x)$ を与えられた式で割ったときの余りを求める問題です。

(1) $P(x)$ を $x-1$ で割った余りが $7$、$x+2$ で割った余りが $-14$ のとき、$P(x)$ を $(x-1)(x+2)$ で割った余りを求めます。

(2) (1)の結果を用いて、さらに $P(x)$ を $x-3$ で割った余りが $1$ のとき、$P(x)$ を $(x-1)(x+2)(x-3)$ で割った余りを求めます。

2. 解き方の手順

(1)

$P(x)$ を $(x-1)(x+2)$ で割ったときの余りを $ax+b$ と置きます。このとき、$P(x)$ はある整式 $Q(x)$ を用いて

$P(x) = (x-1)(x+2)Q(x) + ax + b$

と表せます。剰余の定理より、$P(1)=7$、$P(-2)=-14$ ですから、

$P(1) = a(1) + b = a + b = 7$

$P(-2) = a(-2) + b = -2a + b = -14$

この連立方程式を解くと、

$a + b = 7$

$-2a + b = -14$

上の式から下の式を引くと、

$3a = 21$

$a = 7$

$b = 7 - a = 7 - 7 = 0$

したがって、余りは $7x + 0 = 7x$ となります。

(2)

$P(x)$ を $(x-1)(x+2)(x-3)$ で割ったときの余りを $ax^2 + bx + c$ と置きます。

このとき、$P(x)$ はある整式 $R(x)$ を用いて

$P(x) = (x-1)(x+2)(x-3)R(x) + ax^2 + bx + c$

と表せます。

(1)より、$P(x) = (x-1)(x+2)Q(x) + 7x$ であり、剰余の定理より、$P(1)=7$、$P(-2)=-14$、問題文より、$P(3) = 1$ です。

$ax^2 + bx + c$ は $(x-1)(x+2)$ で割った余りが $7x$ なので、

$ax^2 + bx + c = a(x-1)(x+2) + 7x = a(x^2 + x - 2) + 7x = ax^2 + (a+7)x - 2a$

$P(3) = a(3^2) + b(3) + c = a(3-1)(3+2) + 7(3) = a(2)(5) + 21 = 10a + 21 = 1$

$10a = -20$

$a = -2$

したがって、余りは

$-2x^2 + ((-2)+7)x - 2(-2) = -2x^2 + 5x + 4$

となります。

3. 最終的な答え

(1) $7x$

(2) $-2x^2 + 5x + 4$