実数 $a, b$ に対して、3つの直線 $l: x+y=0$, $l_1: ax+y=2a+2$, $l_2: bx+y=2b+2$ が与えられている。 (1) 直線 $l_1$ が $a$ の値によらずに通る点 $P$ の座標を求める。 (2) 3つの直線 $l, l_1, l_2$ が三角形を作るための $a, b$ の条件を求める。

幾何学直線交点三角形連立方程式
2025/4/15

1. 問題の内容

実数 a,ba, b に対して、3つの直線 l:x+y=0l: x+y=0, l1:ax+y=2a+2l_1: ax+y=2a+2, l2:bx+y=2b+2l_2: bx+y=2b+2 が与えられている。
(1) 直線 l1l_1aa の値によらずに通る点 PP の座標を求める。
(2) 3つの直線 l,l1,l2l, l_1, l_2 が三角形を作るための a,ba, b の条件を求める。

2. 解き方の手順

(1)
l1l_1 の式 ax+y=2a+2ax+y=2a+2aa について整理すると、
a(x2)+(y2)=0a(x-2) + (y-2) = 0
この式が任意の aa について成り立つためには、
x2=0x-2 = 0 かつ y2=0y-2 = 0
が成り立てばよい。
したがって、x=2x=2, y=2y=2
よって、点Pの座標は (2,2)(2, 2)
(2)
3つの直線が三角形を作らない条件は、
* 3直線が平行である。
* 3直線が1点で交わる。
のいずれかが成り立つ場合である。
まず、3直線の傾きを求める。
l:x+y=0l: x+y=0 より、y=xy=-x だから、傾きは 1-1
l1:ax+y=2a+2l_1: ax+y=2a+2 より、y=ax+2a+2y=-ax+2a+2 だから、傾きは a-a
l2:bx+y=2b+2l_2: bx+y=2b+2 より、y=bx+2b+2y=-bx+2b+2 だから、傾きは b-b
3直線が平行になるのは、
1=a-1=-a または 1=b-1=-b または a=b-a=-b のとき。
すなわち、a=1a=1 または b=1b=1 または a=ba=b のとき。
次に、3直線が1点で交わる場合を考える。
lll1l_1 の交点を求める。
x+y=0x+y=0ax+y=2a+2ax+y=2a+2 より、
y=xy=-xax+y=2a+2ax+y=2a+2 に代入して、axx=2a+2ax-x=2a+2
(a1)x=2a+2(a-1)x=2a+2
a1a \neq 1 のとき、x=2a+2a1x = \frac{2a+2}{a-1}
y=x=2a+2a1y = -x = -\frac{2a+2}{a-1}
交点は (2a+2a1,2a+2a1)(\frac{2a+2}{a-1}, -\frac{2a+2}{a-1})
この交点が l2l_2 上にあるとき、
b(2a+2a1)+(2a+2a1)=2b+2b(\frac{2a+2}{a-1}) + (-\frac{2a+2}{a-1}) = 2b+2
2ab+2b2a2a1=2b+2\frac{2ab+2b-2a-2}{a-1} = 2b+2
2ab+2b2a2=(2b+2)(a1)=2ab2b+2a22ab+2b-2a-2 = (2b+2)(a-1) = 2ab-2b+2a-2
2ab+2b2a2=2ab2b+2a22ab+2b-2a-2 = 2ab-2b+2a-2
4b=4a4b = 4a
a=ba=b
a=1a=1 のとき、lll1l_1は平行になるので交点を持たない。
b=1b=1 のとき、lll2l_2は平行になるので交点を持たない。
したがって、3直線が三角形を作らない条件は、a=1a=1 または b=1b=1 または a=ba=b
3直線が三角形を作る条件は、上記の条件の否定であるから、
a1a \neq 1 かつ b1b \neq 1 かつ aba \neq b

3. 最終的な答え

(1) Pの座標: (2,2)(2, 2)
(2) a1a \neq 1 かつ b1b \neq 1 かつ aba \neq b

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