赤い袋に1と2のカードが、白い袋に2と4のカードが入っている。それぞれの袋から1枚ずつカードを取り出すとき、赤い袋から取り出した数を確率変数A、白い袋から取り出した数を確率変数Bとする。 (1) A=2となる確率、Aの平均E(A)、分散V(A)を求める。 (2) 十の位がA、一の位がBである2桁の数Mの平均E(M)、分散V(M)を求める。

確率論・統計学確率確率変数期待値分散確率分布
2025/4/20

1. 問題の内容

赤い袋に1と2のカードが、白い袋に2と4のカードが入っている。それぞれの袋から1枚ずつカードを取り出すとき、赤い袋から取り出した数を確率変数A、白い袋から取り出した数を確率変数Bとする。
(1) A=2となる確率、Aの平均E(A)、分散V(A)を求める。
(2) 十の位がA、一の位がBである2桁の数Mの平均E(M)、分散V(M)を求める。

2. 解き方の手順

(1)
- A=2となる確率は、赤い袋から2を取り出す確率なので、12\frac{1}{2}
- Aの平均E(A)は、E(A)=1×12+2×12=32E(A) = 1 \times \frac{1}{2} + 2 \times \frac{1}{2} = \frac{3}{2}
- Aの分散V(A)は、V(A)=E(A2)(E(A))2V(A) = E(A^2) - (E(A))^2で求める。E(A2)=12×12+22×12=52E(A^2) = 1^2 \times \frac{1}{2} + 2^2 \times \frac{1}{2} = \frac{5}{2}
よって、V(A)=52(32)2=5294=10494=14V(A) = \frac{5}{2} - (\frac{3}{2})^2 = \frac{5}{2} - \frac{9}{4} = \frac{10}{4} - \frac{9}{4} = \frac{1}{4}
(2)
- Mは十の位がA、一の位がBの2桁の数なので、M=10A+BM = 10A + Bと表せる。
- E(M)は、E(M)=E(10A+B)=10E(A)+E(B)E(M) = E(10A + B) = 10E(A) + E(B)で求める。
E(A)=32E(A) = \frac{3}{2}。(1)で求めた。
E(B)=2×12+4×12=3E(B) = 2 \times \frac{1}{2} + 4 \times \frac{1}{2} = 3
E(M)=10×32+3=15+3=18E(M) = 10 \times \frac{3}{2} + 3 = 15 + 3 = 18
- V(M)は、V(M)=V(10A+B)=102V(A)+V(B)V(M) = V(10A + B) = 10^2V(A) + V(B)で求める。(AとBは独立なので共分散は0)
V(A)=14V(A) = \frac{1}{4}。(1)で求めた。
V(B)=E(B2)(E(B))2V(B) = E(B^2) - (E(B))^2で求める。
E(B2)=22×12+42×12=2+8=10E(B^2) = 2^2 \times \frac{1}{2} + 4^2 \times \frac{1}{2} = 2 + 8 = 10
V(B)=1032=109=1V(B) = 10 - 3^2 = 10 - 9 = 1
V(M)=100×14+1=25+1=26V(M) = 100 \times \frac{1}{4} + 1 = 25 + 1 = 26

3. 最終的な答え

A=2となる確率は 12\frac{1}{2}
E(A) = 32\frac{3}{2}
V(A) = 14\frac{1}{4}
E(M) = 18
V(M) = 26

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