ある会社Kで製造されたミネラルウォーターの内容量について、母平均 $m$、母標準偏差 $35$ とする。帰無仮説を $m=1000$、対立仮説を $m \neq 1000$ として仮説検定を行う。無作為に100本を抽出したときの標本平均を $\overline{X}$ とするとき、$\overline{X}$ が従う分布(サ)と、標準正規分布に従うように変換した変数 $Z$ の式(シ)を求める。

確率論・統計学仮説検定正規分布標本平均中心極限定理標準化
2025/4/20

1. 問題の内容

ある会社Kで製造されたミネラルウォーターの内容量について、母平均 mm、母標準偏差 3535 とする。帰無仮説を m=1000m=1000、対立仮説を m1000m \neq 1000 として仮説検定を行う。無作為に100本を抽出したときの標本平均を X\overline{X} とするとき、X\overline{X} が従う分布(サ)と、標準正規分布に従うように変換した変数 ZZ の式(シ)を求める。

2. 解き方の手順

サ:
標本平均 X\overline{X} は、中心極限定理より近似的に正規分布に従う。母平均が mm、母標準偏差が σ\sigma の母集団から nn 個の標本を抽出したとき、標本平均 X\overline{X} は近似的に正規分布 N(m,σ2n)N(m, \frac{\sigma^2}{n}) に従う。今回の問題では、m=1000m=1000, σ=35\sigma = 35, n=100n=100 であるから、X\overline{X} は近似的に正規分布 N(1000,352100)N(1000, \frac{35^2}{100}) に従う。つまり、X\overline{X} は正規分布 N(1000,12.25)N(1000, 12.25) に従う。
シ:
X\overline{X} を標準化して ZZ を求める。標準化の公式は Z=Xmσ2nZ = \frac{\overline{X} - m}{\sqrt{\frac{\sigma^2}{n}}} である。今回の問題では、m=1000m=1000, σ=35\sigma = 35, n=100n=100 であるから、
Z = \frac{\overline{X} - 1000}{\sqrt{\frac{35^2}{100}}} = \frac{\overline{X} - 1000}{\frac{35}{10}} = \frac{\overline{X} - 1000}{3.5}
したがって、Z=X10003.5Z = \frac{\overline{X} - 1000}{3.5} とおくと、ZZ は近似的に標準正規分布に従う。

3. 最終的な答え

サ:正規分布
シ:X10003.5\frac{\overline{X} - 1000}{3.5}

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