関数 $f(x) = ||x-1|-x|$ について、以下の問題を解きます。 (ア) $f(0)$ の値を求める。 (イ) $f(x) = 0$ の解を求める。 (ウ) $y = f(x)$ のグラフと $y = mx$ の直線が共有点をもつような $m$ の値の範囲を求める。 (エ) $y = f(x)$ のグラフと $y = mx$ の直線が異なる3点で交わるような $m$ の値の範囲を求める。 (オ) $y = f(x)$ のグラフと $y = mx$ の直線がちょうど2個の共有点をもつとき、それらで囲まれる部分の面積を求める。

解析学関数絶対値グラフ共有点面積
2025/4/20

1. 問題の内容

関数 f(x)=x1xf(x) = ||x-1|-x| について、以下の問題を解きます。
(ア) f(0)f(0) の値を求める。
(イ) f(x)=0f(x) = 0 の解を求める。
(ウ) y=f(x)y = f(x) のグラフと y=mxy = mx の直線が共有点をもつような mm の値の範囲を求める。
(エ) y=f(x)y = f(x) のグラフと y=mxy = mx の直線が異なる3点で交わるような mm の値の範囲を求める。
(オ) y=f(x)y = f(x) のグラフと y=mxy = mx の直線がちょうど2個の共有点をもつとき、それらで囲まれる部分の面積を求める。

2. 解き方の手順

(ア) f(0)f(0) を計算する。
f(0)=010=10=1f(0) = ||0-1| - 0| = |1 - 0| = 1.
(イ) f(x)=0f(x) = 0 の解を求める。
x1x=0||x-1| - x| = 0 より、 x1x=0|x-1| - x = 0
したがって、 x1=x|x-1| = x
場合分けをする。
(i) x1x \ge 1 のとき、 x1=xx-1 = x となり、 1=0-1 = 0 となるので不適。
(ii) x<1x < 1 のとき、 x+1=x-x+1 = x となり、2x=12x = 1 より x=12x = \frac{1}{2}.
これは x<1x < 1 を満たすので、x=12x = \frac{1}{2}.
(ウ) f(x)=x1xf(x) = ||x-1|-x| のグラフを考える。
(i) x1x \ge 1 のとき、f(x)=x1x=1=1f(x) = |x-1-x| = |-1| = 1.
(ii) 0x<10 \le x < 1 のとき、f(x)=x+1x=12xf(x) = |-x+1-x| = |1-2x|.
(a) 0x120 \le x \le \frac{1}{2} のとき、f(x)=12xf(x) = 1-2x.
(b) 12<x<1\frac{1}{2} < x < 1 のとき、f(x)=2x1f(x) = 2x-1.
(iii) x<0x < 0 のとき、f(x)=12x=12xf(x) = |1-2x| = 1-2x.
y=f(x)y = f(x)y=mxy = mx が共有点を持つ条件を考える。
x<0x < 0 では、12x=mx1-2x = mx より、x=1m+2x = \frac{1}{m+2}. x<0x<0 より、m+2<0m+2 < 0, m<2m < -2.
0x120 \le x \le \frac{1}{2} では、12x=mx1-2x = mx より、x=1m+2x = \frac{1}{m+2}. 0x120 \le x \le \frac{1}{2} より、01m+2120 \le \frac{1}{m+2} \le \frac{1}{2}. m+22m+2 \ge 2 より、m0m \ge 0.
12<x<1\frac{1}{2} < x < 1 では、2x1=mx2x-1 = mx より、x=12mx = \frac{1}{2-m}. 12<x<1\frac{1}{2} < x < 1 より、1<2m<21 < 2-m < 2. 0<m<10 < m < 1.
x1x \ge 1 では、1=mx1 = mx より、x=1mx = \frac{1}{m}. x1x \ge 1 より、0<m10 < m \le 1.
よって、m1m \le 1.
(エ) 異なる3点で交わるのは、0<m<10 < m < 1 のとき。
(オ) ちょうど2個の共有点をもつのは、m=0m = 0m=1m=1m<2m<-2のとき。
m=1m=1のとき、f(x)=xf(x)=xとなる。x<0x<0の範囲では12x=x1-2x=xよりx=1/3x=1/3これは条件を満たさない。x1x\ge 1の範囲では1=x1=xなので、(1,1)(1,1)となる。12<x<1\frac12<x<1の範囲では2x1=x2x-1=xよりx=1x=1となり条件を満たさない。
m=0m=0のとき、y=0y=0となる。x1x\ge1のとき、1=01=0となり条件を満たさない。12<x<1\frac12<x<1のとき、2x1=02x-1=0より、x=12x=\frac12これは条件を満たさない。0x120\le x\le \frac12のとき、12x=01-2x=0より、x=12x=\frac12。これは条件を満たす。x<0x<0のとき、12x=01-2x=0よりx=12x=\frac12これは条件を満たさない。
y=f(x)y=f(x)y=0y=0で囲まれる部分の面積は01/2(12x)dx=[xx2]01/2=1214=14\int_{0}^{1/2}(1-2x) dx= [x-x^2]_{0}^{1/2} = \frac12 - \frac14 = \frac14.

3. 最終的な答え

ア: 1
イ: 12\frac{1}{2}
ウ: m1m \le 1
エ: 0<m<10 < m < 1
オ: 14\frac{1}{4}

「解析学」の関連問題

次の2つの関数のグラフを描く問題です。 (1) $y = 10 \sin t$ (2) $y = 5 \sin 2t$ ここで、$y$ は電圧(V), $t$ は時間(s)を表します。

三角関数グラフサイン波振幅周期
2025/4/20

関数 $f(\theta) = \sin 2\theta + 2(\sin \theta + \cos \theta) - 1$ を考える。ただし、$0 \le \theta < 2\pi$ とする。...

三角関数最大値最小値関数の合成
2025/4/20

$\sin \theta + \sqrt{3} \cos \theta + 1 = 0$ を満たす$\theta$を求める。

三角関数三角関数の合成方程式
2025/4/20

$y = 2a\cos\theta + 2 - \sin^2\theta$ の $-\frac{\pi}{2} \le \theta \le \frac{\pi}{2}$ における最大値を $a$ の...

三角関数最大値二次関数場合分け
2025/4/20

与えられた式 $\sin \theta + \sqrt{3} \cos \theta$ を $r \sin(\theta + \alpha)$ の形に変形しなさい。ただし、$r > 0$ かつ $-\...

三角関数三角関数の合成sincos加法定理
2025/4/20

与えられた二つの関数のグラフを描画する問題です。 (1) $y = 10 \sin t$ (2) $y = 5 \sin 2t$ ただし、$y$は電圧(V)、$t$は時間(s)を表します。

三角関数正弦波グラフ周期振幅
2025/4/20

関数 $f(x) = x^3 - 2x^2 - 3x + 4$ について、曲線 $y = f(x)$ 上の点 $(-1, 4)$ における接線の方程式を $y = g(x)$ とするとき、以下の問いに...

微分接線三次関数方程式
2025/4/20

関数 $f(x) = xe^{-2x}$ ($x \ge 0$) の極値を求め、増減表を作成する。

極値微分増減表指数関数
2025/4/20

関数の定義域が $x \geq 0$ であり、導関数 $f'(x)$ が $f'(x) = 2x - \frac{4}{2\sqrt{x}}$ で与えられているとき、増減表を作成する問題です。

導関数増減表極値関数の増減
2025/4/20

関数 $f(x) = x^2 - 4\sqrt{x}$ の極値を求める問題です。ただし、$x \geq 0$ であり、導関数 $f'(x)$ を利用して増減表を作成し、極値を求めます。特に、$f'(x...

極値関数の微分増減表導関数
2025/4/20