半径12cmの半球の空容器に、深さ$h$ cmまで水を入れたときの体積が、なぜ $V = \pi \int_{0}^{h} (24x - x^2) dx$ で表されるのかを説明する問題です。

解析学積分体積幾何学半球
2025/4/22

1. 問題の内容

半径12cmの半球の空容器に、深さhh cmまで水を入れたときの体積が、なぜ V=π0h(24xx2)dxV = \pi \int_{0}^{h} (24x - x^2) dx で表されるのかを説明する問題です。

2. 解き方の手順

半球の中心を原点とする座標系を考えます。半球の方程式は x2+y2=122x^2 + y^2 = 12^2 となります。
ここで、y軸方向に深さhhまで水が入っているとします。
水の体積を求めるために、y軸に垂直な平面で半球を切断し、その断面の面積を考えます。切断面は円になります。
y軸上の座標をxxとすると、その円の半径は r=122x2r = \sqrt{12^2 - x^2} となります。
したがって、円の面積は A(x)=πr2=π(144x2)A(x) = \pi r^2 = \pi (144 - x^2) となります。
いま、水の深さをy軸の原点から測っているため、積分変数をxxではなくyyと置き換える必要があります。
深さhhのときの体積は、半径rrを用いて
x2+r2=122x^2 + r^2 = 12^2
と表されます。
また、y軸の正の方向を上と考えると、深さhhまで水が入っている場合は、積分範囲は12h12-hから1212までとなります。
したがって、体積は
V=12h12πr2dy=π12h12(122y2)dyV = \int_{12-h}^{12} \pi r^2 dy = \pi \int_{12-h}^{12} (12^2-y^2) dy
となります。
しかし、問題文では、深さhhを直接変数として積分しています。
問題文にある式を導く方法を考えます。
深さxxにおける断面積を考えます。半径R=12R=12の円をxx軸上に置き、深さ方向にhhまで積分することを考えます。
このとき、断面積は、ピタゴラスの定理より、R2=(Rx)2+r2R^2= (R-x)^2 + r^2であり、r2=R2(Rx)2=R2(R22Rx+x2)=2Rxx2r^2 = R^2 - (R-x)^2 = R^2 - (R^2 - 2Rx + x^2) = 2Rx - x^2となります。
よって、断面積はπr2=π(2Rxx2)\pi r^2 = \pi(2Rx - x^2)となり、半径R=12R=12を代入すると、π(24xx2)\pi (24x - x^2)となります。
したがって、体積VVは、V=π0h(24xx2)dxV = \pi \int_0^h (24x - x^2) dxとなります。

3. 最終的な答え

半径12cmの半球の空容器に深さhh cmまで水を入れたときの体積が V=π0h(24xx2)dxV = \pi \int_{0}^{h} (24x - x^2) dx で表される理由は、深さxxにおける断面積がπ(24xx2)\pi (24x - x^2)で表され、それを0からhまで積分することで体積を求めることができるためです。

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