写像 $f: \mathbb{Z} \rightarrow \mathbb{N}$ を $f(n) = n^2 + 1$ で定義する。この写像が全射であるかどうか、単射であるかどうかを判定する。

代数学写像関数全射単射写像の性質
2025/4/28

1. 問題の内容

写像 f:ZNf: \mathbb{Z} \rightarrow \mathbb{N}f(n)=n2+1f(n) = n^2 + 1 で定義する。この写像が全射であるかどうか、単射であるかどうかを判定する。

2. 解き方の手順

まず、全射であるかどうかを判定する。
写像 ff が全射であるとは、N\mathbb{N} の任意の要素 mm に対して、f(n)=mf(n) = m となる整数 nn が存在することである。つまり、n2+1=mn^2 + 1 = m となる整数 nn が存在するかどうかを考える。
n2=m1n^2 = m - 1 となるので、m1m - 1 が平方数である必要がある。例えば、m=3m = 3 とすると、m1=2m - 1 = 2 は平方数ではないので、f(n)=3f(n) = 3 となる整数 nn は存在しない。したがって、全射ではない。
次に、単射であるかどうかを判定する。
写像 ff が単射であるとは、異なる整数 n1n_1n2n_2 に対して、f(n1)f(n2)f(n_1) \neq f(n_2) であることである。あるいは、f(n1)=f(n2)f(n_1) = f(n_2) ならば n1=n2n_1 = n_2 であることである。
f(n1)=n12+1f(n_1) = n_1^2 + 1f(n2)=n22+1f(n_2) = n_2^2 + 1 とする。
f(n1)=f(n2)f(n_1) = f(n_2) とすると、n12+1=n22+1n_1^2 + 1 = n_2^2 + 1 より、n12=n22n_1^2 = n_2^2 となる。
したがって、n1=n2n_1 = n_2 または n1=n2n_1 = -n_2 となる。
例えば、n1=1n_1 = 1n2=1n_2 = -1 とすると、f(1)=12+1=2f(1) = 1^2 + 1 = 2f(1)=(1)2+1=2f(-1) = (-1)^2 + 1 = 2 となり、f(1)=f(1)f(1) = f(-1) であるが、111 \neq -1 である。したがって、単射ではない。

3. 最終的な答え

全射ではなく、単射でもない。