三角形ABCにおいて、A, B, Cから対辺に下ろした垂線の足をそれぞれD, E, Fとする。三角形ABCの重心をHとする。$AF = 1$, $FB = 2$, $AE = \frac{3\sqrt{5}}{5}$, $AH = \sqrt{2}$のとき、$AD$, $BD$, $DC$, $EC$の長さを求める。

幾何学三角形垂線重心三平方の定理中線定理
2025/4/29

1. 問題の内容

三角形ABCにおいて、A, B, Cから対辺に下ろした垂線の足をそれぞれD, E, Fとする。三角形ABCの重心をHとする。AF=1AF = 1, FB=2FB = 2, AE=355AE = \frac{3\sqrt{5}}{5}, AH=2AH = \sqrt{2}のとき、ADAD, BDBD, DCDC, ECECの長さを求める。

2. 解き方の手順

まず、ABABACACの長さを計算します。
AB=AF+FB=1+2=3AB = AF + FB = 1 + 2 = 3
三角形AEHを考えます。Hは重心なので、中線AEを2:1に内分します。つまりAH:HE=2:1AH:HE = 2:1です。
AH=2AH = \sqrt{2}なので、AE=355AE = \frac{3\sqrt{5}}{5}より、
AE=32AHAE = \frac{3}{2}AHになるはずですが、与えられた条件ではそうではありません。
しかし、重心Hから頂点Aまでの距離が与えられているので、中線定理を利用してACACの長さを求めます。
中線定理は、三角形ABCにおいて、辺BCの中点をMとすると、AB2+AC2=2(AM2+BM2)AB^2 + AC^2 = 2(AM^2 + BM^2)で与えられます。
この問題の場合、BEは中線ではありません。
AHは重心から頂点までの距離なので、中線ADを2:1に内分します。つまりAH:HD=2:1AH:HD = 2:1です。AH=2AH = \sqrt{2}なので、AD=AH+HD=AH+12AH=32AH=322AD = AH + HD = AH + \frac{1}{2}AH = \frac{3}{2}AH = \frac{3\sqrt{2}}{2}です。
直角三角形ADBにおいて、AD2+BD2=AB2AD^2 + BD^2 = AB^2が成り立ちます。
(322)2+BD2=32(\frac{3\sqrt{2}}{2})^2 + BD^2 = 3^2
184+BD2=9\frac{18}{4} + BD^2 = 9
BD2=992=92BD^2 = 9 - \frac{9}{2} = \frac{9}{2}
BD=92=322BD = \sqrt{\frac{9}{2}} = \frac{3\sqrt{2}}{2}
直角三角形ADCにおいて、AD2+DC2=AC2AD^2 + DC^2 = AC^2が成り立ちます。
EC=ACAEEC = AC - AEより、ECを求めるためにはACを求めなければなりません。
まず、三平方の定理よりBE2=AB2AE2=32(355)2=94525=995=365BE^2 = AB^2 - AE^2 = 3^2 - (\frac{3\sqrt{5}}{5})^2 = 9 - \frac{45}{25} = 9 - \frac{9}{5} = \frac{36}{5}
BE=365=655BE = \sqrt{\frac{36}{5}} = \frac{6\sqrt{5}}{5}
次に、AH = 2\sqrt{2}であることと、三角形AFHが直角三角形であることを利用して、AF = 1であることから、FHの長さを求めます。
AF2+FH2=AH2AF^2 + FH^2 = AH^2より、1+FH2=21 + FH^2 = 2なので、FH2=1FH^2 = 1となり、FH=1FH = 1です。
また、FC2=AC2AF2FC^2 = AC^2 - AF^2です。
ここでは面積を使った別の方法を考えます。
S=12ADBC=12BEAC=12CFABS = \frac{1}{2}AD \cdot BC = \frac{1}{2}BE \cdot AC = \frac{1}{2}CF \cdot AB
まず,AC=5AE5=5AE=5355=3AC = \frac{5AE}{\sqrt{5}} = \sqrt{5}AE = \sqrt{5} \cdot \frac{3\sqrt{5}}{5} = 3
したがって、EC=ACAE=5355=255EC = AC - AE = \sqrt{5} - \frac{3\sqrt{5}}{5} = \frac{2\sqrt{5}}{5}
AD=322AD = \frac{3\sqrt{2}}{2}なので、DC=AC2AD2=5184=24=22DC = \sqrt{AC^2 - AD^2} = \sqrt{5 - \frac{18}{4}} = \sqrt{\frac{2}{4}} = \frac{\sqrt{2}}{2}

3. 最終的な答え

AD=322AD = \frac{3\sqrt{2}}{2}
BD=322BD = \frac{3\sqrt{2}}{2}
DC=22DC = \frac{\sqrt{2}}{2}
EC=255EC = \frac{2\sqrt{5}}{5}

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