$\lim_{x \to \infty} x \tan \frac{1}{x}$ の極限値を求める問題です。

解析学極限ロピタルの定理三角関数
2025/5/6

1. 問題の内容

limxxtan1x\lim_{x \to \infty} x \tan \frac{1}{x} の極限値を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、t=1xt = \frac{1}{x} と置換します。すると、xx \to \infty のとき、t0t \to 0 となります。
したがって、与えられた極限は以下のように書き換えられます。
limxxtan1x=limt01ttant=limt0tantt\lim_{x \to \infty} x \tan \frac{1}{x} = \lim_{t \to 0} \frac{1}{t} \tan t = \lim_{t \to 0} \frac{\tan t}{t}
ここで、limt0tantt\lim_{t \to 0} \frac{\tan t}{t} は、00\frac{0}{0} の不定形であるため、ロピタルの定理を適用することができます。
ロピタルの定理を用いると、
limt0tantt=limt0ddttantddtt=limt0sec2t1=limt0sec2t\lim_{t \to 0} \frac{\tan t}{t} = \lim_{t \to 0} \frac{\frac{d}{dt} \tan t}{\frac{d}{dt} t} = \lim_{t \to 0} \frac{\sec^2 t}{1} = \lim_{t \to 0} \sec^2 t
ここで、sect=1cost\sec t = \frac{1}{\cos t} なので、sec2t=1cos2t\sec^2 t = \frac{1}{\cos^2 t} となります。
t0t \to 0 のとき、cost1\cos t \to 1 であるから、cos2t1\cos^2 t \to 1 となり、sec2t1\sec^2 t \to 1 となります。
したがって、
limt0sec2t=1\lim_{t \to 0} \sec^2 t = 1
別解として、limt0tantt\lim_{t \to 0} \frac{\tan t}{t} は、limt0sintt1cost\lim_{t \to 0} \frac{\sin t}{t} \cdot \frac{1}{\cos t}と変形できます。
limt0sintt=1\lim_{t \to 0} \frac{\sin t}{t} = 1であり、limt0cost=1\lim_{t \to 0} \cos t = 1であるため、
limt0tantt=111=1\lim_{t \to 0} \frac{\tan t}{t} = 1 \cdot \frac{1}{1} = 1となります。

3. 最終的な答え

1

「解析学」の関連問題

$\sin(\frac{4}{3}\pi)$ の値を求めよ。

三角関数sin角度ラジアン
2025/5/7

与えられた関数のグラフ上の指定された点における接線の方程式を求める問題です。具体的には、以下の2つの問題があります。 (1) 関数 $y = x^2 - 3$ のグラフ上の点 $(2, 1)$ におけ...

微分接線導関数関数のグラフ
2025/5/7

次の関数を、括弧内に示された文字で微分する問題です。 (1) $s = 3t^2 - 4t + 1$ を $t$ で微分します。 (2) $V = \frac{4}{3}\pi r^3$ を $r$ ...

微分導関数関数の微分
2025/5/7

関数 $f(x) = x^3 + 2x^2 - 5x$ について、指定された $x$ の値における微分係数を求める問題です。 具体的には、$x=1$, $x=0$, $x=-2$ のそれぞれの場合につ...

微分導関数微分係数関数の微分
2025/5/7

導関数の定義に従って、以下の3つの関数の導関数を求めます。 (1) $f(x) = 2x$ (2) $f(x) = -x^2$ (3) $f(x) = -2$

導関数微分極限
2025/5/7

与えられた極限を計算します。 $$ \lim_{x \to 0} \frac{\log(1+x+x^2)}{x+x^2} $$

極限ロピタルの定理対数関数関数の近似
2025/5/7

関数 $f(x) = x^2 + 2$ について、$x = -1$ における微分係数 $f'(-1)$ を求める問題です。

微分微分係数関数
2025/5/7

関数 $f(x) = 2x^2$ において、$x$ が $2$ から $2+h$ まで変化するときの関数 $f(x)$ の平均変化率を求める問題です。

平均変化率関数二次関数
2025/5/7

関数 $f(x) = x^3 + 2x^2 - 5x$ について、以下の $x$ の値における微分係数を求めます。 (1) $x=1$ (2) $x=-2$

微分微分係数多項式
2025/5/7

$f(x) = \int_{0}^{2} |e^t - x| dt$ の最小値を求める問題です。 (1) $x$ の範囲によって $f(x)$ を具体的に表す。 (2) 各範囲における $f(x)$ ...

積分絶対値最小値微分
2025/5/7