球の表面積がなぜ $4\pi r^2$ なのかを説明する問題です。ここで、$r$ は球の半径を表します。

解析学球の表面積微積分回転体積分極座標
2025/3/20

1. 問題の内容

球の表面積がなぜ 4πr24\pi r^2 なのかを説明する問題です。ここで、rr は球の半径を表します。

2. 解き方の手順

球の表面積を求める方法はいくつかありますが、ここでは微積分を用いた方法で説明します。
まず、球をzz軸を中心に回転させてできる立体と考えます。このとき、球の表面積は回転体の表面積の公式を用いて求めることができます。
球の方程式は x2+y2+z2=r2x^2 + y^2 + z^2 = r^2 で表されます。これを zz について解くと、z=±r2x2y2z = \pm \sqrt{r^2 - x^2 - y^2} となります。ここでは、上半球面を考えますので、z=r2x2y2z = \sqrt{r^2 - x^2 - y^2} となります。
球の表面積を求めるには、上半球の表面積を求めて2倍すれば良いです。
球の表面積は、微小な面積要素 dSdS を球全体で積分することで求められます。回転体の表面積の公式を利用するため、極座標に変換します。
x=rsinθcosϕx = r \sin\theta \cos\phi
y=rsinθsinϕy = r \sin\theta \sin\phi
z=rcosθz = r \cos\theta
ここで、0θπ0 \leq \theta \leq \pi であり、0ϕ2π0 \leq \phi \leq 2\pi です。
微小面積要素 dSdS は、dS=r2sinθdθdϕdS = r^2 \sin\theta d\theta d\phi で与えられます。
したがって、球の表面積 SS は、
S=02π0πr2sinθdθdϕS = \int_0^{2\pi} \int_0^{\pi} r^2 \sin\theta d\theta d\phi
S=r202π[cosθ]0πdϕS = r^2 \int_0^{2\pi} \left[ -\cos\theta \right]_0^{\pi} d\phi
S=r202π(cosπ+cos0)dϕS = r^2 \int_0^{2\pi} (-\cos\pi + \cos 0) d\phi
S=r202π(1+1)dϕS = r^2 \int_0^{2\pi} (1+1) d\phi
S=2r202πdϕS = 2r^2 \int_0^{2\pi} d\phi
S=2r2[ϕ]02πS = 2r^2 \left[ \phi \right]_0^{2\pi}
S=2r2(2π0)S = 2r^2 (2\pi - 0)
S=4πr2S = 4\pi r^2

3. 最終的な答え

球の表面積は 4πr24\pi r^2 です。

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