座標平面上の領域Aが不等式 $x^2 + y^2 \le 2$ と $x+y \ge 0$ で定義されるとき、点 $(x, y)$ が領域A上を動くとき、次の値を求めよ。 (1) $4x + 3y$ の最小値 (2) $4x + 3y$ の最大値

幾何学領域最大値最小値直線不等式
2025/5/9

1. 問題の内容

座標平面上の領域Aが不等式 x2+y22x^2 + y^2 \le 2x+y0x+y \ge 0 で定義されるとき、点 (x,y)(x, y) が領域A上を動くとき、次の値を求めよ。
(1) 4x+3y4x + 3y の最小値
(2) 4x+3y4x + 3y の最大値

2. 解き方の手順

まず、領域Aを図示する。x2+y22x^2 + y^2 \le 2 は原点を中心とする半径 2\sqrt{2} の円の内部(境界を含む)を表し、x+y0x+y \ge 0 は直線 x+y=0x+y = 0 (すなわち y=xy = -x)の上側(境界を含む)を表す。したがって、領域Aはこれらの共通部分となる。
次に、4x+3y=k4x + 3y = k とおき、y=43x+k3y = -\frac{4}{3}x + \frac{k}{3} という直線の方程式を得る。この直線が領域Aと共有点を持つような kk の範囲を求める。
(1) 最小値を求める場合:
直線 4x+3y=k4x + 3y = k が領域Aと共有点を持ち、かつ kk が最小となるのは、直線が円 x2+y2=2x^2 + y^2 = 2 と接する場合である。
円の中心 (0,0)(0, 0) と直線 4x+3yk=04x + 3y - k = 0 の距離が円の半径 2\sqrt{2} に等しいときを考える。
点と直線の距離の公式より、
4(0)+3(0)k42+32=2 \frac{|4(0) + 3(0) - k|}{\sqrt{4^2 + 3^2}} = \sqrt{2}
k25=2 \frac{|-k|}{\sqrt{25}} = \sqrt{2}
k5=2 \frac{|k|}{5} = \sqrt{2}
k=52 |k| = 5\sqrt{2}
k=±52k = \pm 5\sqrt{2} となる。
4x+3y4x+3y の最小値を求めるので、k=52k = -5\sqrt{2} となるかどうかを確認する必要がある。
x+y0x+y\ge 0 より、領域Aは y=xy=-x の上側にあるので、k=52k=-5\sqrt{2} となるのは x+y<0x+y<0 の場合であり、条件を満たさない。
x+y=0x+y=0 のとき、y=xy=-x であり、4x+3y=4x3x=x4x+3y=4x-3x=x である。x2+y22x^2+y^2\le 2y=xy=-x を代入すると、2x222x^2\le 2 より、x21x^2\le 1。よって、1x1-1\le x \le 1。したがって、4x+3y4x+3y の最小値は x=1x=-1 のとき、4(1)+3(1)=14(-1)+3(1)=-1 となる。
(2) 最大値を求める場合:
直線 4x+3y=k4x + 3y = k が領域Aと共有点を持ち、かつ kk が最大となるのは、直線が円 x2+y2=2x^2 + y^2 = 2 と接するか、または点 (2,0)(\sqrt{2}, 0) を通るときである。
x2+y2=2x^2 + y^2 = 2 と接するときは、k=52k = 5\sqrt{2} である。
(2,0)(\sqrt{2}, 0) を通るときは、4(2)+3(0)=424(\sqrt{2}) + 3(0) = 4\sqrt{2} である。
52=505\sqrt{2} = \sqrt{50} であり、42=324\sqrt{2} = \sqrt{32} なので、52>425\sqrt{2} > 4\sqrt{2} である。
また、x+y=0x+y=0 のとき、y=xy=-x であり、4x+3y=4x3x=x4x+3y=4x-3x=x である。x2+y22x^2+y^2\le 2y=xy=-x を代入すると、2x222x^2\le 2 より、x21x^2\le 1。よって、1x1-1\le x \le 1。したがって、4x+3y4x+3y の最大値は x=1x=1 のとき、4(1)+3(1)=14(1)+3(-1)=1 となる。
ただし、x+y0x+y\ge 0 の領域なので、yxy\ge -x である。
y=xy = -x 上の点 (1,1)(-1, 1) では、 4x+3y=4+3=14x+3y = -4+3 = -1
y=xy = -x 上の点 (1,1)(1, -1) は領域外である。
円上の点 (2,0)(\sqrt{2}, 0) では、4x+3y=424x+3y = 4\sqrt{2}
円上の点 (0,2)(0, \sqrt{2}) では、4x+3y=324x+3y = 3\sqrt{2}
x2+y2=2x^2+y^2=2 と直線 4x+3y=k4x+3y=k が接するとき、4x+3y=524x+3y=5\sqrt{2}となる。

3. 最終的な答え

(1) 最小値: -1
(2) 最大値: 525\sqrt{2}

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