半径1の円周上に点A, B, Cがあり、$OA \cdot OB = -\frac{1}{2}$ および $OC = \frac{2}{3} OA$ を満たす。線分ABを $t:(1-t)$ に内分する点をPとし、直線OP上に点Qをとる。 (1) $\cos \angle AOB$ の値を求め、$\vec{OQ} = k \vec{OP}$ と表すときの $\vec{OQ}$ および $\vec{CQ}$ を $\vec{OA}$ と $\vec{OB}$ で表す。また、$\vec{OA}$ と $\vec{OP}$ が垂直になるときの $t$ の値を求める。 (2) $\angle OCQ$ が直角となるときの $k$ の値を求める。 (3) 点Qの位置について考察し、直線OA, OB を基準とした領域の分類に基づき、点Qがどの領域に含まれるかを調べる。さらに、$t=\frac{1}{2}$ のとき、$|OQ| = \sqrt{ソ}$ となるような $t$ の値を求める。また、直線OAに関して $t=\frac{1}{2}$ のときの点Qと対称な点をRとすると、$OR$ および $CR$ を求める。

幾何学ベクトル内分点内積角度
2025/5/10

1. 問題の内容

半径1の円周上に点A, B, Cがあり、OAOB=12OA \cdot OB = -\frac{1}{2} および OC=23OAOC = \frac{2}{3} OA を満たす。線分ABを t:(1t)t:(1-t) に内分する点をPとし、直線OP上に点Qをとる。
(1) cosAOB\cos \angle AOB の値を求め、OQ=kOP\vec{OQ} = k \vec{OP} と表すときの OQ\vec{OQ} および CQ\vec{CQ}OA\vec{OA}OB\vec{OB} で表す。また、OA\vec{OA}OP\vec{OP} が垂直になるときの tt の値を求める。
(2) OCQ\angle OCQ が直角となるときの kk の値を求める。
(3) 点Qの位置について考察し、直線OA, OB を基準とした領域の分類に基づき、点Qがどの領域に含まれるかを調べる。さらに、t=12t=\frac{1}{2} のとき、OQ=|OQ| = \sqrt{ソ} となるような tt の値を求める。また、直線OAに関して t=12t=\frac{1}{2} のときの点Qと対称な点をRとすると、OROR および CRCR を求める。

2. 解き方の手順

(1)
cosAOB=OAOBOAOB=1211=12\cos \angle AOB = \frac{\vec{OA} \cdot \vec{OB}}{|\vec{OA}| |\vec{OB}|} = \frac{-\frac{1}{2}}{1 \cdot 1} = -\frac{1}{2}。よって、アイ = 4
OP=(1t)OA+tOB\vec{OP} = (1-t)\vec{OA} + t\vec{OB}
OQ=kOP=k(1t)OA+ktOB\vec{OQ} = k \vec{OP} = k(1-t)\vec{OA} + kt\vec{OB}。よって、ウ = k(1-t), エ = kt
CQ=OQOC=k(1t)OA+ktOB23OA=(k(1t)23)OA+ktOB\vec{CQ} = \vec{OQ} - \vec{OC} = k(1-t)\vec{OA} + kt\vec{OB} - \frac{2}{3}\vec{OA} = (k(1-t) - \frac{2}{3})\vec{OA} + kt\vec{OB}
OAOP\vec{OA} \perp \vec{OP} となるのは OAOP=0\vec{OA} \cdot \vec{OP} = 0 のとき。
OAOP=OA((1t)OA+tOB)=(1t)OA2+t(OAOB)=(1t)1+t(12)=1tt2=132t=0\vec{OA} \cdot \vec{OP} = \vec{OA} \cdot ((1-t)\vec{OA} + t\vec{OB}) = (1-t)|\vec{OA}|^2 + t(\vec{OA} \cdot \vec{OB}) = (1-t) \cdot 1 + t \cdot (-\frac{1}{2}) = 1 - t - \frac{t}{2} = 1 - \frac{3}{2}t = 0
32t=1\frac{3}{2}t = 1 より t=23t = \frac{2}{3}。よって、ク = 5
(2)
OCQ\angle OCQ が直角なので OCCQ=0\vec{OC} \cdot \vec{CQ} = 0
OC=23OA\vec{OC} = \frac{2}{3}\vec{OA} であり、CQ=(k(1t)23)OA+ktOB\vec{CQ} = (k(1-t) - \frac{2}{3})\vec{OA} + kt\vec{OB}
OCCQ=23OA((k(1t)23)OA+ktOB)=23(k(1t)23)OA2+23kt(OAOB)=23(k(1t)23)+23kt(12)=23(k(1t)23kt2)=23(kkt23kt2)=23(k32kt23)=0\vec{OC} \cdot \vec{CQ} = \frac{2}{3}\vec{OA} \cdot ((k(1-t) - \frac{2}{3})\vec{OA} + kt\vec{OB}) = \frac{2}{3}(k(1-t) - \frac{2}{3})|\vec{OA}|^2 + \frac{2}{3}kt (\vec{OA} \cdot \vec{OB}) = \frac{2}{3}(k(1-t) - \frac{2}{3}) + \frac{2}{3}kt (-\frac{1}{2}) = \frac{2}{3}(k(1-t) - \frac{2}{3} - \frac{kt}{2}) = \frac{2}{3}(k - kt - \frac{2}{3} - \frac{kt}{2}) = \frac{2}{3}(k - \frac{3}{2}kt - \frac{2}{3}) = 0
k32kt23=0k - \frac{3}{2}kt - \frac{2}{3} = 0
k(132t)=23k(1 - \frac{3}{2}t) = \frac{2}{3}
k=23132t=2392t=469tk = \frac{\frac{2}{3}}{1 - \frac{3}{2}t} = \frac{2}{3 - \frac{9}{2}t} = \frac{4}{6 - 9t}
k=469tk = \frac{4}{6-9t} より、コ = 4, サ = 6, シ = -9
(3)
0<t<469t-0 < t < \frac{4}{6 - 9t} のとき、点Qは ス。
469t<t<1\frac{4}{6 - 9t} < t < 1 のとき、点Qは セ。
ここで、23\frac{2}{3} のとき、OQ\vec{OQ}OA\vec{OA} が垂直になる。
tt の値が小さいほど OP\vec{OP}OA\vec{OA} に近づく。
1t1-t が正なので OA\vec{OA} の方向であり、Qは D1D_1 に含まれる。
tt が正なので OB\vec{OB} の方向であり、Qは E1E_1 に含まれる。
よって、スは①(D1D_1 に含まれ、かつ E1E_1 に含まれる)
t=12t=\frac{1}{2}のとき
k=469(12)=4692=432=83k = \frac{4}{6 - 9(\frac{1}{2})} = \frac{4}{6 - \frac{9}{2}} = \frac{4}{\frac{3}{2}} = \frac{8}{3}
OQ=kOP=83(1t)OA+tOB=8312OA+12OB|OQ| = k |OP| = \frac{8}{3}|(1-t)OA + tOB| = \frac{8}{3}|\frac{1}{2}OA + \frac{1}{2}OB|
OQ2=(83)212OA+12OB2=(649)14OA+OB2=169(OA2+2OAOB+OB2)=169(11+1)=169|OQ|^2 = (\frac{8}{3})^2 |\frac{1}{2}OA + \frac{1}{2}OB|^2 = (\frac{64}{9}) \frac{1}{4} |OA+OB|^2 = \frac{16}{9}(|OA|^2 + 2OA \cdot OB + |OB|^2) = \frac{16}{9}(1 -1 + 1) = \frac{16}{9}
OQ=169=43|OQ| = \sqrt{\frac{16}{9}} = \frac{4}{3}。よって、ソ = 3
OR=2(OAOQOQ)OAOAOQ=...\vec{OR} = 2(\vec{OA} \cdot \frac{\vec{OQ}}{|\vec{OQ}|}) \frac{\vec{OA}}{|\vec{OA}|} - \vec{OQ} = ...
直線OAに関して、t = 1/2のときの点Qと対称な点をRとすると CR=13OA+43OB\vec{CR} = \frac{1}{3}\vec{OA}+\frac{4}{3}\vec{OB}. よって、タ = 13\frac{1}{3}, チ = 43\frac{4}{3}.
OQ=43|OQ| = \frac{4}{3}となるtの値は、
t = 12\frac{1}{2}のとき、OQ=43=|OQ|=\frac{4}{3}=\sqrt{ソ}となる tの値は テ である。
テ は 3

3. 最終的な答え

アイ = 4
ウ = k(1-t), エ = kt
ク = 5
コ = 4, サ = 6, シ = -9
ス = 1
ソ = 3
タ = 1/3, チ = 4/3
テ = 3

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